飛んで火に入る夏の虫

【漢字】飛んで火に入る夏の虫
【読み】とんでひにいるなつのむし
【意味】虫は明るい所に飛び込む習性がある。火に飛び込んで焼け死ぬことから、自ら不利な状況に飛び込むこと。
【例文】実力の差がありすぎる。勝負を挑んでも飛んで火に入る夏の虫だ。

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「飛んで火に入る夏の虫」は現実にいるらしい

そうとは知らず、自分から危険なこと、リスキーな状況、災いの中に入って行ってしまうことを、「飛んで火に入る夏の虫」と表現します。
ちょっと調べてみたところ、「自ら進んで危険の飛び込むことのたとえ」という意味もあるようですが、「そうとは知らずに危険に飛び込んでしまう」という意味で使われることのほうが、ずっとが多いと言っていいでしょう。
多くの虫は明るい方へ近づくという習性があります。街路灯に蛾などの虫が集まっていることは、日常的に目にするものです。
そのため、このことわざの「火」は、「明るいもの」の喩えなのだと思っていましたが、調べてみたところ、本当に「飛んで火に入る虫」がいることが判明。実は、その虫が実際に火に飛び込むところから、このことわざができたというのです。
その虫とは「ヒトリガ」という蛾。「一人蛾」ではありません。「火取蛾」や「灯取蛾」の字があてられています。つまり、ほんとうに火を求め、焚火などに飛び込んで死んでしまうことがあるのだそうです。
とんでもないうかつな虫がいるものですね。「実際にはそんなことがない」というたとえ話からできたことわざや言い回しが多い中で、これは、「実際にその通りの例がある」ということわざということができるでしょう。
個人的には、天才日本画家、速水御舟の『炎舞』という作品を連想しました、紅蓮の炎の中を数匹の我が飛び回るところを描いた傑作です。あの蛾の中にも、もしかすると「ヒトリガ」がいるのかもしれません。