連木で腹を切る

【漢字】連木で腹を切る
【読み】れんぎではらをきる
【意味】連木で腹は切れないたとえから試しても達成できないたとえ。
【例文】3人も退場者を出して連木で腹を切るようなもんだ。

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連木で腹を切る

連木とは、すり鉢で物を擦る時に使う棒の事です。
ゴマを擦ったり、何かを擦りつぶしたりする時によく使います。
形は、握りやすいように少し太くて、先は丸くなっている少し長い棒です。
その連木を使って、刃物のように腹を切ることは、絶対できません。
刃物は、物を切れるように刃がついていて先が尖っていたり、厚さはなく薄い形状ですが、連木は、その逆の形状をしています。
つまり、「連木で腹を切る」という言葉の意味は、絶対にできないことをする、不可能な事という意味を指しています。
例文を挙げてみると、「世界一の大金持ちになって、一生遊んで暮らすなんて、まるで連木で腹を切るようなことを言っている」「太平洋を泳いで渡ってハワイまで行くなんて、無茶で連木で腹を切るような話だ」など、どう考えても、普通では不可能なことを言う人に対してこの言葉を使うことが多いです。
ほぼ不可能なことを言う人は、目標を掲げて言っているのでしょうが、どう考えても、実現できるような事ではない事を言うよりも、もっと現実的に、実現できるような、頑張ればできるような目標を掲げて言う方が、聞いた周りの人も応援したくなりますね。
あまり連木で腹を切るような事ばかり言っていると、信用もなくなってしまいます。

連木で腹を切るような考えは案外成功者向き

「連木で腹を切る」という言葉は難しそうに聞こえますが、意味を知れば簡単に使える言葉です。
「連木」とは、西日本の方言で「すりこぎ」を示します。
つまり、すりこぎで腹を切ろうとする、という、普通に考えたら不可能とも言えることをしようとすることの例えとして使われます。

類義語として、「豆腐の角で頭を割る」「切匙で腹を切る」という言葉も挙げられていますね。
しかし、どれを取っても、なんだか物騒な言葉に例えたんだな、という印象です。

最初にも言ったように、今は「不可能なことをしようとすること」という意味で使われている訳ですが、こうした考えをする人がいるからこそ、どんどん私達の生活が豊かになっているんだな、ということを改めて感じました。

普通に使っている電化製品一つを取っても、昔はそんな魔法のようなもの、と言われていましたよね。
そうした発明は、成功以前はきっと周囲には「連木で腹を切るようなもの」と言われたことでしょう。

しかし、変人と天才というのは紙一重であり、そうした考えの人は成功者になり得るものです。
人と同じ考えをしているのでは、大成功というのは難しいのかもしれませんね。

連木で腹を切るような突飛な発想を持つ人は、裏を返せば宝とも言えるでしょう。