「雪虫」とは、トドノネオオワタムシというアブラムシの仲間の通称

「雪虫」とは、トドノネオオワタムシというアブラムシの仲間の通称です。体長5mm前後の全身が、綿で包まれたようになることから、「雪のような虫」として「雪虫」と呼ばれるようになりました。

[Image of 雪虫]

生態

雪虫は、春にヤチダモという木で生まれ、夏から秋のはじめにトドマツに住み着きます。脱皮を繰り返していくうちに「幹母」と呼ばれるメスとなり、そのメスが自分と同じ遺伝子のクローンのメスの幼虫を生み、その幼虫もクローンを生むことで増殖します。 1匹のメスがおよそ150匹の幼虫を生むので、捕食されながらもそれ以上に産み続けることで、これまで生存してきたという訳です。

秋になると、トドマツからヤチダモの木に移動するために成虫となり、羽を持つようになります。この成虫の姿が雪虫として知られているものです。成虫になった雪虫は、交尾をして卵を産み、その後死んでしまいます。

雪虫と初雪の関係

雪虫が飛ぶと初雪が降ると言われていますが、これは迷信です。雪虫は、ヤチダモからトドマツに移動するために飛ぶのですが、その時期がちょうど初雪が降る時期と重なるため、このような誤解が生じたと考えられます。

雪虫を見られる時期

雪虫は、10月下旬から11月上旬にかけて見られます。地域によって多少異なりますが、寒くなり始める秋に多く見られます。

雪虫を見る際の注意点

雪虫は、とても小さな虫なので、注意深く見ないと見逃してしまうことがあります。また、雪虫は弱いため、触ったり捕まえたりするとすぐに死んでしまうので注意が必要です。

雪虫は、日本の秋の風物詩です。雪虫を見かけたら、ぜひその愛らしい姿を観察してみてください。

「藪医者」とは、適切な診療能力や治療能力を持たない医師・歯科医師・獣医師を指す俗称・蔑称
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