「火蓋を切る」とは、戦争や戦いなどの争いが始まることを意味する慣用句です。
語源
「火蓋を切る」という言葉は、江戸時代の火事の消火方法に由来しています。江戸時代には、火事の拡大を防ぐために、火事現場周辺の建物を取り壊し、防火帯を作ることが行われていました。この作業を「火除け(ひよけ)」と呼び、「火除け」の際に使用される道具が「火蓋(ひぶた)」でした。「火蓋」は、普段は閉じられており、火事発生時に取り外して使用されました。
意味
「火蓋を切る」という言葉は、火事の火蓋を取り外す動作から、「争いが始まる」という意味を持つようになりました。戦争や戦いなどの争いは、火事と同じように大きな被害をもたらすことから、「火蓋を切る」という言葉が使われるようになったと考えられます。
例文
- 2つの国が、ついに戦争の火蓋を切った。
- 新製品の発売を前に、各企業間の競争が火蓋を切られた。
- 彼の発言は、論争の火蓋を切った。
注意
「火蓋を切る」という言葉は、争いが始まることを意味する言葉なので、ポジティブな意味合いではありません。使う際は、状況に合った表現を選ぶようにしましょう。
類義語
- 戦争を始める
- 争いを始める
- 火をつける
- 導火線に火をつける
- 口火をつける
対義語
- 和解する
- 平和を築く
- 争いを止める
- 沈静化する
- 終結する
まとめ
「火蓋を切る」という言葉は、戦争や戦いなどの争いが始まることを意味する慣用句です。使う際は、状況に合った表現を選ぶようにしましょう。
参考URL:
『火蓋を切る』と何が始まる? | かっこいい日本語を使ってみよう語彙力の館 | 漢字の扉を開こう! カンカンタウン 〜漢字の館〜 | 日本漢字能力検定