胸を貸す

【漢字】胸を貸す
【読み】むねをかす
【意味】格上の者が練習相手になる。または泣きたい時、つらい時に慰める。
【例文1】泣きたくなったらいつでも胸を貸すよ。
【例文2】OBが練習相手の胸を貸す。
【例文3】恋人にフラれた友人に胸を貸す。

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胸を貸すの意味

テレビドラマなどを見ていると、たまに「僕の胸を貸してあげるよ」などというセリフを聞くことがあります。
女性が弱っている時に、それを慰めたい気持ちで男性が言っているのか、それとも下心があるのかはわかりません。

私は実際にそういう言葉を言われたこともないですし、言ったこともありません。
もし、そういう場面になったら、言葉を言う前に行動に出てしまうと思います。

逆に「胸を貸してあげる」という時は、少し照れくさいような感じで、冗談交りで言うのかもしれません。
冗談ぽいのが分かれば、深く悩んでいる、または悲しみにくれている方の気持ちも少しは和らぐのかもしれません。

しかし、男女間の胸を貸す行為はやはり、お互いが好意を持っているか、良い関係でないとなかなか難しいと思います。
生理的に受け付けない人から、この言葉を言われたとしても、逆にキモイと思ってしまうでしょう。

これとは別に、相手が自分よりも格下の場合、胸を貸すつもりで相手をしてあげることはあります。
稽古をつけるとも言いますが、相手に教えることによって自分も成長できる部分が増えるのだと思います。

本当に胸を貸さなくても、時には稽古をつけてもらうとか、教えてもらうことは必要だと思います。

胸を貸して業界を盛り上げる

胸を貸すという言葉はもともと相撲の世界から来た言葉のようです。
実力の上位のものが、下位のものに稽古をつけるために、組み合いの練習をする光景をもとに、胸を貸すという言葉ができたと聞いています。
最近の相撲業界には勢いがついてきて、相撲ブームの再来と言われてきています。
10年前からはモンゴル勢の台頭により、日本人力士の力も弱まり、ブームも下火になっていました。
また、日本人力士による出稽古もなかなかなく、出稽古に行けば怪我をして帰ってくるともいわれ、なかなかモンゴル勢が胸を貸すという光景がありませんでした。
しかし、白鵬関はそのような状況をみて、今は横綱である稀勢の里には胸を貸して、時にはきつい言葉を投げかけながら、稀勢の里関の実力をつけていくためにサポートをしていたようです。
稀勢の里関も、そのような白鵬関から胸を貸してもらうことに感謝しながら、努力を重ね、今のような強い横綱となりました。
稀勢の里関は今怪我とたたかっています。
なんとか来場所には復帰してほしいと思っていますが、稀勢の里関が胸を貸していた大関の高安関も実力を発揮し、優勝すれば横綱候補となる見込みです。
胸を貸しながら個々が実力をつけ、業界を盛り上げていく相撲は良い伝統であると思います。