影が薄い

【漢字】影が薄い
【読み】かげがうすい
【意味】存在感がない。
【例文1】そんな人いたっけ?影が薄いから顔すら出てこない。
【例文2】彼はいつも一人で影が薄い。
【例文3】君、影が薄いね。

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影が薄い女の子

影が薄いとは存在感がないという意味です。
いますよね、クラスに一人は影が薄い子。
私のクラスにも無口でおとなしい女の子が一人いました。休み時間は漫画ばかり描いているようでした。かわいそうだなと思って仲良くしようと給食時間になって声をかけました。いつもぼそぼそと返事が返ってくるくらいで次第に声をかけることもなくなりました。

中学生になっても休み時間は机に座って本を読むか相変わらずマンガを描いていました。高校は美術系の学校に進学したと風のうわさで聞きました。私は高校を卒業してアパレル関係に就きました。毎日遅くまで立ち仕事で接客にも疲れて風邪が2日続きました。なかなか咳が止まらないので、早番の時を狙って近くの病院を受診しました。待合室の時に週刊誌を見ました。地元紙でしたが、そこには小さな漫画のイラストの下に小・中学校と無口で漫画ばかり描いているクラスメイトの名前がかいてありじゃありませんか!私は早速写メをしてグループラインで送りました。みんなはそんな影が薄いなんて名前すら覚えていないと言っていましたが、私のいとこと同じ名前だったので私ははっきり覚えています。まああの時から漫画ばかり描いていたから夢が叶ったのかもしれませんね。

影が薄い

影が薄いとは人の特徴として、いるかいないかわからない、存在感がない、目立たない、実在感がない。ととてもネガティブな印象の言葉です。影が薄い人は主張をしない、文句を言わない、干渉しない関わらないととても空気のような存在であり、人畜無害のような人のようです。これだけ見ると印象は悪くないのに、影が薄いと言われると何となく価値がない人のような印象を受けてしまいます。おかしいのは日本社会は団体生活の秩序で成り立っていて、企業で働く多くは一方方向性で黙々と仕事をする人間が便利なのではないでしょうか?つまり”影の薄い”人たちが重宝する社会であることは一目瞭然です。それなのにどうして影が薄いことはマイナスのイメージがあるように表現されるのでしょう。今の年功序列の制度の企業や、横並びで団体生活が出来ることが健全な社会人であると認識されるような受け身の社会で、今までこの日本を支えてきた多くはこの”影の薄い”人たちなのです。これも日本の文化が言語に象徴されると同様、とても曖昧で、グレーなことをまさに証明するかのような言葉だと感じます。言語や表現は人の行動、志向性に大きく影響を与えます。日本語がもつ曖昧さがなくなれば日本も多くの諸外国に肩を並べる国際社会になるでしょう。

「影が薄い」という悪い意味で心に刺さる言葉

「影が薄いからじゃないの」とある女子から言われた今でも悪い意味で心に突き刺さったフレーズを今でも覚えています。このフレーズは、大学在学していた5年前に、授業が一緒の女子に言われた言葉です。一年生の時に必修の授業でお世話になった教授のゼミを希望し、そのゼミの選考を受けた後、選考の結果を大学の学部の掲示板に見に行った時、私以外のその必修の授業を受けていた学生の大半が受かっていて、選考の結果に不服な態度を取っていたら、英語の授業と希望していたゼミの教授の必修の授業が一緒の女子の一人に言われたのがこのフレーズです。女子から言われた時は、選考に落ちたショックと自分に対する他人からあまり良いと思われていない印象を直に聞かされたことで、ゼミの結果に対する不服な思いが消えてしまい、その場で黙ってしまった思い出があります。「うるさい」とか「うざい」とかいうあまり喜ばしくない他人の評価より、「影が薄い」という他人からあまり何とも思われていない、意識されていない他人からの悪い評価の方が切れ味が鋭いと思います。この女子から何気なく言われたフレーズは、大学を卒業してから5年経っても忘れられない嫌な思い出となっています。