鷺を烏と言いくるめる

【漢字】鷺を烏と言いくるめる
【読み】さぎをからすといいくるめる
【意味】間違っているのに、正しいと意見だと言い通す。
【例文1】彼は鷺を烏と言いくるめてばかりで非を認めない。
【例文2】苦し紛れの言い訳に鷺を烏と言いくるめる。
【例文3】鷺を烏と言いくるめても無駄。

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鷺を烏と言いくるめるのは、成功しても失敗です。

似たような意味の言葉で、白馬は馬にあらず、這っても黒豆、鹿を指して馬と為す、などが挙げられます。
およそ言葉遊びに終始して相手を納得させるにはいたりません。
白馬の説を唱えた方は非業の死を遂げ、鹿を馬とした人も一時的に権力が強まりましたが末路は哀れです。
自分の無理な言い分を無理矢理に押し通そうとする者が悲壮な運命をたどっても同情など集まるものでありません。
偉そうな哲学者がうさん臭い弁舌を延々と展開しても鬱陶しく思われるだけです。
このような無理がある論理が展開されるのは、大抵が釈明や説明の場においてです。
表面上は理路整然とした持論をひたすらに展開するのは、とりあえず説明会が存在したことを証明する程度の理由からでしょうか。
その場に集まった聴衆は説得されに来たわけではなく、納得できないから来ているのです。
話の内容は頭で理解しても、心が納得しなければ誰一人賛同するはずもありません。
どれほど隙のない理論武装をして反対意見を封殺しても、納得させられないなら机上の空論と大差ないです。
生きている人間相手に、己の狭量な論理展開を押し付けてもつき返されるだけでしょう。
鷺を烏と言いくるめることに成功しても、納得しない人間は意図したようには動かず大失敗は疑う余地も有りません。
必要性や他にとるべき方法がないことなどを切々と訴え、頭を下げて納得してもらおうとする方がまだマシです。