他山の石

【漢字】他山の石
【読み】たざんのいし
【意味】他人の失敗は自分を向上させるのに役に立つ。
【例文1】事業拡張の失敗を他山の石とする。
【例文2】他山の石を教訓とする。
【例文3】他山の石からヒントを得る。

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他人の失敗も他山の石として積極的に成長の糧として取り込むべきだ

『他山の石』とは他人の大きな失敗を他人事として傍観せず、それを自らの教訓として今後の仕事や人生に生かしていく事を意味します。似たような表現に反面教師という言葉もあります。
私達は仕事や日々の生活の中で、事あるごとに何かに失敗し、そして壁にぶつかります。失敗を糧としなさいと経験のある大人に言われたり、哲学書や経営書にもそう記してあるのですが、余程の強靭な精神の持ち主でない限り、やはり自分の犯した失敗にまずは打ちのめされ、その精神を回復させるのに相当な時間を費やしてしまうでしょう。つまり自分の経験による教訓というのは、それなりの精神エネルギーを必要とし、なかなか骨の折れる思いをします。
一方で私達は周りの人々の失敗もしばしば目にします。その際に私達は他人事として無関心を決め込んだり、内心その人の事をバカにしていたりして、何かしらの優越感を感じている事でしょう。
しかし他人の失敗を他人事として片付けるのは余りに勿体ないと思います。なぜなら、自分の意識次第で自分自身が何も傷つかずに物事の勉強をできる機会となるからです。ただ個人的に強く思うのは、他人の失敗を他山の石とする際には、その失敗した人に敬意を払う事を忘れてはいけないと思います。

人気番組は「他山の石」?

最近、芸能人に限らず、色々な世界の有名人が過去の過ちや失敗について語る番組が大好評ですよね。ついつい、そういう番組にテレビのチャンネルを合わせてしまう自分がいます。

他人の失敗や不祥事に関することをご本人が詳しく説明し、それを観ている視聴者が自分自身の戒めにするというコンテンツであり、すごく評判の良い番組です。

ふと、この番組内容から連想する言葉や慣用句があります。それは「他山の石」(たざんのいし)という慣用句です。この慣用句の意味は、たとえ劣ったり、誤っている他人の言動の場合であっても、自分の反省材料になったり、知恵を磨いたりすることができるという意味です。この番組内容はまさに「他山の石」ではないでしょうか。「他山の石」よりポピュラーな言葉で「反面教師」や「人の振り見て我が振り直せ」という「他山の石」の類義語があります。

そもそも人間自体がミスする生き物であり、芸能人や有名人であっても人間なので、失敗や不祥事は付き物ではないでしょうか。そういう理由で、芸能人や有名人が過去にしてしまった失敗や不祥事をご本人の口で語ったり、説明する番組が増えてきたり、取り上げているのかもしれませんね。また、人間の深層心理で他人の失敗を喜んでしまう悪い習性がこういった番組の人気を呼んでいるのかもしれません。