医者の不養生

【漢字】医者の不養生
【読み】いしゃのふようじょう
【意味】医者は患者に養生を促すが、自分の健康は後回しになる。つまり人には立派なことを言うが、自分は実行しないという意味。
【例文1】忙しくて医者の不養生だ。
【例文2】年を取れば医者の不養生になりがちだ。
【例文3】生活が不規則で医者の不養生だ。

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医者の不養生は必然か

人の病気やケガを治すはずの医者が実は一番健康をかえりみない生活を送っているということわざで「医者の不養生」と呼ばれるものがあります。
世の中にはらんでいる矛盾をよく表したことわざであると同時に、社会問題について考えさせられる言葉でもあります。
医者は人の命を扱うこともあるため、神経をすり減らしストレスがかかる場面も多くあります。
過度なストレスが体にとって良くないということは理解されているとは思いますが、それでも診療をやめるわけにはいきません。
また救命医療などにたずさわる医師の場合には昼夜を問わず患者が訪れるため、どうしても生活が不規則になってしまいます。
ゆっくりと食事をする時間さえないこともあるため、食事に関しても簡単なもので済ませてしまうことも少なくありません。
不規則な生活が続き、栄養のバランスが偏ってしまえば体に悪影響が出てしまうことは医者でなくても想像に難くないことです。
しかしそれでも患者を救うことを使命としている以上、現場を離れられない医師も大勢います。
慢性的な医師不足や高齢化社会など社会的な側面から見てみると「医者の不養生」は矛盾どころか実に自然で当たり前のことのようにも思えてくるのです。