梨園

【漢字】梨園
【読み】りえん
【意味】歌舞役者の世界。
【例文1】梨園の妻は控えめな女性でないと勤まらない。
【例文2】梨園の妻は気苦労が多く大変そうだ。
【例文3】梨園の妻が後継ぎを生む。

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梨園の妻

梨園の妻とは歌舞伎役者の妻のことを言います。
真っ先に思い浮かぶのは記憶に新しい2017年6月に死去された海老蔵さんの妻、小林麻央さんです。

闘病生活のころから連日ニュースで取り上げられ、ブログでも前向きに生きていただけに本当に残念でなりませんでした。
海老蔵さんも悲しんでいる姿が移ると本当によくできた奥さんだったことがよくわかります。
梨園の妻は一歩下がって夫を陰で支えるという役目をしないといけないとテレビの特番で言っていました。
結婚前はアナウンサーや女優といった華やかなお仕事をされていても歌舞伎の世界に入ると家庭に入り家族を支えていかなければならない暗黙のルールがあるみたいですね。跡取りを生むことにもプレッシャーがあるみたいに思いますが、再婚しても今なお女優を続けている藤原典香さんの生き方はどうなるのか気になるところです。梨園の妻は夫を立てないといけませんから、女優業はどうなんでしょうね。

「梨園の妻」の梨園とは文字通り「梨の園」

テレビやネットのニュースや話題に歌舞伎役者に関することが取り上げられるとき、よく「梨園の妻」という表現が使われます。その用法から「歌舞伎の世界ことを梨園と言うらしい」ということは推測できても、なぜ歌舞伎の世界を「梨の園」と表現するのか、わからない人も少なくないでしょう。
この言葉の由来は、中国の唐、玄宗皇帝の時代にさかのぼります。玄宗皇帝は舞楽が大好きで、長安の郊外に芸人や楽人を集め、歌舞音曲の芸を磨かせるための養成所を作りました。
そこでは、皇帝自ら、舞楽を教えたとされています。
その庭園にはたくさんの梨の木が植えられていたため、その養成所や芸人たちの世界のことを「梨園」と呼ぶようになったのです。
その言葉が日本にも伝わり、江戸時代に歌舞伎ができてから、日本の代表的な芸能である歌舞伎界のことを梨園と称するようになったというわけです。
今もそうですが、その発生から一貫して、歌舞伎界といのは、一般社会とはかなりかけ離れた世界であり、特殊なしきたりや習慣があるため、梨園という言葉には「ふつうの社会とは違う特殊な世界」というニュアンスがあると考えていいでしょう。
ですから、「梨園の妻」という表現には、「歌舞伎界という特殊な世界に嫁いだ女性」という含意があるというわけです。