檜舞台

【漢字】檜舞台
【読み】ひのきぶたい
【意味】伝統ある劇場で腕前を披露する晴れ舞台。
【例文1】檜舞台に立つ日を夢見る。
【例文2】やっと檜舞台に立てる日が来た。
【例文3】大物俳優と檜舞台に立つ。

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新しい歌舞伎座の文字どおりの檜舞台

その人にとっての特別な晴れ舞台のことを「檜舞台」と表現することがあります。
たとえば会社で表彰を受け、スピーチをするようなときに、同僚が「今日は彼の檜舞台だね」というように使うわけです。
この言葉は「ヒノキ材で作られた舞台」のことを指しますが、昔は大劇場でしか高価なヒノキ材を用いることが出来なかったので、「大劇場の大舞台に立つこと」から「晴れ舞台」の意味になったのでしょう。
実際に、たとえば京都の南座では2013年に舞台を新しくした際、「新檜舞台開き」というセレモニーを行っています。関西の歌舞伎のメッカとも呼ぶべき南座でそうしたセレモニーが行われることを見ても、「檜舞台」が特別な意味を持っていることがわかるでしょう。
「檜舞台」と聞くと、私はやはり歌舞伎座を連想します。今の歌舞伎座は五代目ですが、完成したのが2014年。その年の4月からこけら落とし興行がスタートしました。
その4月興行の第一部を観劇した時のことを、いまも鮮やかに思い出すことができます。坂田藤十郎さんをはじめとする人気役者による華やかな舞踊に始まり、坂東宇三津五郎さんの「お祭り」、中村吉右衛門さん、坂東玉三郎さん、片岡仁左衛門さんら大顔合わせの「熊谷陣屋」の三演目とも、すばらしい舞台ぞろいでした。
特に大顔合わせの「熊谷陣屋」は、これぞ檜舞台の醍醐味と感じたものです。
ちなみに、歌舞伎座の舞台は丹波産のヒノキ材が使われているといいます。