言葉を濁す

【漢字】言葉を濁す
【読み】ことばをにごす
【意味】はっきりと答えず曖昧な言い方をする。
【例文1】答えづらい質問に言葉を濁す。
【例文2】週末の予定を聞かれ言葉を濁す。
【例文3】恋人はいるか?と聞かれ言葉を濁す。

言葉を濁すをテーマにした記事

言葉を濁すとは

「言葉を濁す」とははっきり言わず、あいまいに言うことです。口を濁すとも言いますが本来の言い方は言葉を濁すになります。
そもそも「濁す」とは、水が汚れていたり不純物などが混じり透き通っていないことを指します。つまり言葉自体に何か混じってしまうと言葉が濁ってしまい本来の意味が伝わりにくくなるのです。
「言葉を濁す」と似ている言葉として「お茶を濁す」との違いですが、お茶を濁すはいい加減なことや適当なことを言ったりすることでその場を一時しのぎに逃れることを言います。意味合いは似ているようですが、お茶を濁すは相手に嘘をつくことになりますので少し意味が違ってきます。どちらにせよ、人に嘘をついたり物事をあいまいにすることには違いありませんので言葉を濁すと人との信頼を失うことにもなりかねません。
私の職場でも上司から質問されている部下が怒られたくがない為に質問の答えに対して一番肝心な所を言葉を濁していました。そのせいかその部下は上司からの信頼があまりなく肝心な事は頼まれないようになっていました。私も確実さが無いことに関して質問されると言葉を濁してしまうことがありました。しかし、信用がなくなると思うと何事もあいまいにしないことは大切なので自分のためにも言葉を濁すことはしないようにしましょう。

言葉を濁した友人

小学校四年生の頃の苦い思い出の話です。
入学した頃はみんな同じようなプラスティック製のぱかぱか蓋が開く、蓋の接着部分が磁石の筆箱を使っていました。
四年生ぐらいになると、ぱかぱか筆箱を使う子はだいぶ減り、筆箱にも様々な個性が出始めます。
文房具も然り、匂いつきの消しゴム、かわいい定規、ロケット鉛筆、鉛筆からシャーペンへ・・・
四年生ってそういう時期だと思います。
わたしが小学校四年生の頃はカンペンケースが流行っていました。
わたしもいよいよ、ぱかぱか筆箱から脱皮し、カンペンケースを買ってもらえることになりました。
地元の小学生がみんな通う可愛いファンシーショップに意気揚々と買いに出掛け、そのお店で自分的には一番のカンペンケースを購入しました。
2段式で、蓋にはアイスクリームのイラストが書いてありました。一目惚れでした。
翌日みんながわたしのカンペンケースを褒めてくれてとても得意げになっていました。
3時間目の体育が終わり着替えを終え、4時間目の準備をしていた時、カンペンケースがなくなっていることに気が付きました。
泣きそうになりながら探していると友人のかばんからはみ出しているわたしのカンペンケースが・・・
友人に聞いてみました。カンペンケースを知らないかと。言葉を濁した友人・・・
初めて人間の本質を見た日でした。

言葉を濁す時点で信用は全くできなくなります。

曖昧な表現にすることを「言葉を濁す」と言いますが、物事についてはっきり言わない時点で誤魔化そうとする魂胆が見え見えです。
当然そのような人間は、世間一般に信用されるはずがありません。
嘘をつかないだけまだマシと考える人もいるかもしれませんが、適当に誤魔化す算段をしている辺りが相手を見下している証左です。
言葉だけでなく心まで濁った人間に時間を割いていては、こちらの気分までグダグダに腐りかねません。
時間をかけることが無駄と判明したならばすっぱり引導をわたすべきです。
下手に考える時間を与えれば、さらに手を変え品を変え騙す・泣き落とす・恫喝するなどの手段に及びかねません。
1人で断るのが難しいなら誰でもよいから応援を呼んでしまいましょう。
相手に誠意がないなら、正々堂々一対一で対応する必要など全くないのです。
都合が悪いことを誤魔化したり嘘をついたりしてその場だけを取り繕うような人間に将来性など期待する方が変というものです。
逆に自分にとって都合の悪いことについて隠したり誤魔化そうとするこもは避けるべきです。
大抵の場合、嘘をつく人間はうまく誤魔化しているつもりであっても、受ける側が態々嘘を指摘しないだけなのです。
言葉を濁してその場を取り繕い長く疑われるくらいなら、さっさと詫びた方が身のためというものでしょう。