「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」とは、ある人物を憎むと、その人物に関係するもの全てまで憎くなってしまうという人間の心理を表すことわざ

「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」とは、ある人物を憎むと、その人物に関係するもの全てまで憎くなってしまうという人間の心理を表すことわざです。

意味:

「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」とは、ある人物を憎むと、その人物に関係するもの全てまで憎くなってしまうという人間の心理を表すことわざです。例えそれが本来憎むべきものではなくても、憎悪の対象と関連しているという理由だけで嫌悪感を抱いてしまう様子を比喩的に表現しています。

語源:

このことわざの起源は明確ではありませんが、江戸時代の浮世草子や浄瑠璃などに見られることから、少なくとも江戸時代には広く使われていたと考えられます。当時、僧侶は社会的地位が高く、権力を持つ存在だったため、反感を持つ人々も多かったようです。そのような背景から、僧侶そのものだけでなく、僧侶が身に着ける袈裟まで憎むという極端な感情を表現する言葉として、「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」という言い回しが生まれたと考えられます。

使い方:

このことわざは、恋愛、人間関係、社会問題など、様々な場面で用いることができます。以下は、例文と解説です。

例文:

  • 恋愛: 浮気された相手が、以前から仲良くしていた友人と親しいことが分かった。「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」で、その友人まで嫌いになりそうになった。
  • 人間関係: 仕事でトラブルがあった上司が、プライベートでも頻繁に顔を合わせる場所に出没するようになった。「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」で、その場所に行くのが憂鬱になった。
  • 社会問題: 特定の政党の政策に反対している人が、その政党と関係のある企業や団体まで批判し始める。「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」という状態に陥っている。

注意点:

このことわざは、憎悪の感情を強調する表現であるため、使い方には注意が必要です。場合によっては、相手を傷つけたり、誤解を生んだりする可能性もあります。

類義語:

  • 憎まれっ子世に憚る
  • 痘痕も靨
  • 仇敵は朝敵
  • 犬猿の仲

対義語:

  • 一理ある
  • 見かけによらず
  • 人は見た目ではない

まとめ

「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」は、人間の感情の複雑さを表現する力強いことわざです。しかし、使い方には注意が必要で、相手を尊重し、誤解を生むような表現は避けるようにしましょう。

参考URL:
坊主憎けりゃ袈裟まで憎い(ボウズニクケリャケサマデニクイ)とは? 意味や使い方 - コトバンク