思案に暮れる

【漢字】思案に暮れる
【読み】しあんにくれる
【意味】どうしたらいいか決断に迷う。
【例文1】就職先を県内か県外にするか思案に暮れる。
【例文2】息子夫婦との同居は完全二世帯にするか思案に暮れる。
【例文3】経営状態の立て直しに思案に暮れる。

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思案に暮れるとは

一般には、「考えがまとまらない」、「判断に迷う」様を表す言葉です。使い方としては、「進学先をどの学校にすべきか思案に暮れる」、「取引先との交渉の進め方に思案に暮れる」といった選択を伴う判断やどうしていいか分からない状態で使われます。
元々、「思案」は「思う」と「案ずる」からなる言葉なので、考えるや心配する、物思いといった意味があり、そこに「くれる(暮れる)」という動詞を繋げることで、長い時間心配したり物思いに悩んだりする様を表現しています。
「思案に暮れる」は「案ずる」に心配するという意味があるため、どちらかと言えば悲観的要素の強い思い事の状態を指します。つまり、「誕生日プレゼント選びに思案に暮れる」や「旅行先をどこにするか思案に暮れる」といった使われ方は正しいとは言えません。プレゼント選びや旅行先を決める時には、その人の心の状態(気持ち)は「楽しい」や「幸せ」といった方向のベクトルに向いているのです。陰か陽かで分ければ「陽」の状態。悩んでいる状態もまた「楽しい時間」でありため、このシュチュエーションで「思案に暮れる」という表現を使うのは適切ではありません。
「思案に暮れる」は悩み苦しむ様子が長い時間続く状態なので、「陰」の状態と言えます。