地震雷火事親父

【漢字】地震雷火事親父
【読み】じしんかみなりかじおやじ
【意味】この世で特に怖いといわれているものをリズムよく使う言葉。
【例文1】地震雷火事親父なんて言うけど、うちでは地震雷火事女房だよ~。
【例文2】地震雷火事親父なんてもう古い。世のお父さんは娘に甘い。
【例文3】地震雷火事親父なんて怖くないよ。

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現代社会では通用しなくなった「地震雷火事親父」

「地震雷火事親父」という言葉を最近あまり聞かなくなったような気がします。
一昔前はこの言葉の通りで、父親も怖い存在の一つに数えられていました。

昔は家長に当たる父親が家の中では一番偉い存在だったようです。
今では子どもが一番という家庭も多く、下手をしたら父親の存在が最も下になっている場合も多いと思います。

このことわざで面白いと思うところは、親父以外はすべて自然現象です。
家事は不注意もありますが、強風が原因でさらに被害が拡大するので、やはり自然の影響は大きいと思います。

親父の怒鳴り声も自然現象と同じ扱いだとしたら、反抗しても仕方がなく、ただ嵐が過ぎるのを待つしかないのかもしれません。
それだけ昔の親父の存在は脅威だったのでしょう。

現代社会は昔と大きく変わっていることもけっこうあります。
特に上下関係や男女平等の意識など、かなり変わってきたと思います。

それに合わせて新しいことわざが生まれてくれば、これもまた面白いかもしれません。
時代が変わっても変わらないことわざもたくさんあります。

時代とともに変わっていくものは、その時代は当たり前なことであっても、本来は当たり前ではないのかもしれません。

今の習慣が当り前だと思わずに、少し疑ってみることも時には必要だと思いました。

地震雷火事親父

ある日、中学生の長男が聞いてきました。「ねぇ、地震雷かじ親父って
どういう意味?」それで、私は答えました。「全部怖いものの例えだよ。
地震も、雷も、火事も、親父も全部怖いでしょう」と言うと、長男が言いました。
「俺、地震と雷が来たら、家事は親父がするって意味だと思った」
あ?地震雷→家事親父。なるほど。いや、地震と雷が来ても、君の親父は家事をしないですね。私は心の中で言いました。

確かに、地震は怖いです。地震によって、命を落とした人も沢山みえますし、
私の住む地域でも、高い確率で大きな地震が来ると言われています。
そして、雷も怖いです。野球少年がマウンドで雷に打たれたという事故も
ありました。私は、雷の大きな音が鳴る度に叫び声をあげます。
火事もまたしかり。私は経験したことがありませんが、間近で見た時、その
勢いに震え上がりました。
しかし私にとって、親父はあまり怖いものではありません。父はいつも優しい
笑顔で話してくれるし、叱られたこともありません。
夫も子どもに甘いし、周りを見ていても、あまり「怖い親父」というのは存在
しないようです。時代的に、例えとして適切でなくなってきているような
気もします。
親父の変わりになるような、怖いものを代わりに考えてみるのも良いかもしれません。