「五里霧中」は、物事の現在の状況が分からず、先の見通しが立たず、どうしてよいか全く分からない状態を意味します。五里四方に立ちこめる霧の中にいて、前後左右がまったく見えないという意から。
語源
「五里霧中」の語源は、中国の歴史書である「後漢書」の張楷伝に由来すると言われています。張楷は、道術を使って五里四方にわたる霧を起こしたという故事から、「五里霧中」という言葉が生まれたと考えられています。
意味とニュアンス
- 方向を失うこと: 何をすればいいのかわからず、方向性を見失っている状態を表します。
- 物事の判断がつかなくて、どうしていいか迷うこと: 状況を把握できず、適切な判断を下せない状態を表します。
- 先が見通せないこと: 将来の展望が全く見えない状態を表します。
使い方
- 状況が分からず、どうすればいいのか迷っている人に対して: 状況が分からず、どうすればいいのか迷っている人に対して、「彼は今、五里霧中の状態だ。」というように使うことができます。
- 先行きが不透明な状況に対して: 先行きが不透明な状況に対して、「このプロジェクトは、まだ五里霧中の状態だ。」というように使うことができます。
- 将来の展望が見えない状況に対して: 将来の展望が見えない状況に対して、「彼の将来は、五里霧中だ。」というように使うことができます。
類義語
- 暗中模索 (anchū摸索) - 暗中模索
- 見当違い (mitōchigai) - 見当違い
- 行き詰まり (ikizumari) - 行き詰まり
- 混迷 (こんめい) - 混迷
- 混沌 (こんとん) - 混沌
反対語
- 明快 (meikai) - 明快
- 明確 (meiryaku) - 明確
- 確実 (kakujitsu) - 確実
- 安定 (antei) - 安定
- 先見 (sensen) - 先見
例文
- 「会社の経営状況は、五里霧中だ。このままでは倒産してしまうかもしれない。」 (Kaishano keiei jōkyō wa, gorimuchū da. Konnamama de wa tōsan shite shimau kamo shirenai.) - 会社の経営状況は、五里霧中だ。このままでは倒産してしまうかもしれない。
- 「新しいビジネスを始めるのは、五里霧中だ。成功するかどうかは分からない。」 (Atarashī bijinesu o hajimeru no wa, gorimuchū da. Seikō suru ka dō ka wa wakaranai.) - 新しいビジネスを始めるのは、五里霧中だ。成功するかどうかは分からない。
- 「彼は失恋のショックで、五里霧中の状態だ。」 (Kare wa shitsu ren no shokku de, gorimuchū no jōkyō da.) - 彼は失恋のショックで、五里霧中の状態だ。