十年一日

【漢字】十年一日
【読み】じゅうねんいちじつ
【意味】長い間、変化もなく成長もしない。どちらかと言えば悪い方で使われる。
【例文1】十年一日の節約生活を送っている。
【例文2】恋人も出来ず十年一日だ。
【例文3】転職の繰り返しで十年一日だ。

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「十年一日」へのあこがれ

「十年一日」という言葉は、多くの場合「十年一日のごとし」という使い方をしますが、その意味は「まるで十年間が一日のように感じられるほど、変化がない」ということになるでしょう。
十年前の状態が昨日のことに思えるように変わっていないというイメージですが、あまりよくない意味に使われることが多いようです。
しかし、私は以前、「十年一日のようになれたらいいな」と思っていたことがあります。
私は脱サラをして、小売業を始めたのですが、最初のうちは大苦戦。思うように店の売り上げが伸びません。
そのころ、店の近くにある飲食店の店長と話をする機会がありました。その店は店長が初めて30年を超えるキャリアを持っていました。同じ自営業者として、うらやましく感じていましたが、店長は「いやあ、十年一日のごとしで、店も私も一向に成長しません」と言うのです。
もちろん、謙遜してそうおっしゃったのでしょうが、その時、「自分もなんとか店の経営を軌道に乗せて、『十年一日のごとし』と言えるようになりたいなあ」と思いました。
その後、かなり時間はかかりましたが、なんとか店を続けることができています。うちの店ももうすぐ30周年。憧れだった「十年一日のごとし」の状態になることができたのです。
「長年まったく変化がない」というのも、場合によっては、悪いことではないのではないでしょうか。