着の身着のまま

【漢字】着の身着のまま
【読み】きのみきのまま
【意味】何も持たずに、着ている服のまま。
【例文1】火災のサイレンが鳴り着の身着のまま家を飛び出た。
【例文2】迫り来る豪雨に着の身着のまま非難する。
【例文3】Jアラートが鳴り響き着の身着のまま外に出る。

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着の身着のままで逃げた祖母

九州北部の豪雨被害、その被災地に祖母が一人、暮らしていました。
わたしは上京しており、東京でその豪雨の報道を出勤準備中に見ていました。
もともと雨が多い地域で、過去にも数回豪雨被害に遭ったことがあり、いつものことだと思っていました。
キャスターが「速報です、〇〇地区が浸水し孤立状態、自衛隊に救助要請です。繰り返します、速報です・・・」
祖母の暮らす地域でした。
すぐに祖母に連絡しました。
コール音はするものの電話には出ません。
祖母は高齢で携帯電話は所持しておらず、自宅の電話しか連絡する術がありません。
血の気が引きました。ありとあらゆる避難所を探し連絡をしました。市役所、災害対策本部、勧められた内閣府にも問い合わせてみましたが「ここにはそのような名前の人は避難していない」もうとっくに何度も試してみた「災害伝言ダイヤルに電話してみてはどうか」という助言、市役所はいつ電話をしても繋がりません。
最終手段で警察に電話をしました。藁をもすがる思いでした。
すると警察の方は祖母の家まで様子を見に行ってくれ「自宅はきちんと施錠されており、破損もないためご自身で避難されたと考える方が自然だと思う。」との返答。
初めて警察の方に感謝した瞬間でした。
それから数日後、再度警察から電話をいただき「お祖母様、ご自宅に戻られましたよ。着の身着のままで逃げられたそうでご無事です。お電話してあげてください」とのこと。
災害対策本部より警察の方に親身になっていただけたこと、本当に感謝しています。