三つ指をつく

【漢字】三つ指をつく
【読み】みつゆびをつく
【意味】敬意を表す礼儀作法で、指を付いて座って丁寧にお辞儀する。
【例文1】女性が嫁ぐ前夜に三つ指立ついて挨拶をするイメージがある。
【例文2】三つ指をついて御座敷に入る。
【例文3】女将が三つ指をついて挨拶する。

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「三つ指をつく」も含め所作を学ぶなら茶道が一番

「三つ指をつく」とは親指、人差し指、中指の3本の指を床について丁寧な挨拶をすることです。畳文化で和風建築であった日本ではかなり昔からあった習俗です。手のひらをペタッと床につけて頭を下げるのは土下座ですが、この「三つ指をつく」動作はあくまで丁寧な挨拶なのです。よく時代劇で女性が男性に対してしている仕草をみかけますよね。この動作は女性を美しく見せる所作の一つだと感じます。所作を学ぶには茶道を学ぶのが一番だと思います。茶道では茶室での立ち居振る舞いについてまず学ぶからです。畳の縁を踏まない歩き方はもちろん、3手で襖を開け閉めする作法、座り方なども学びます。座り方は茶道の流派によっても違います。座り方については裏千家は特に決まりはありませんが、表千家では自然に両足を揃えて座り、このとき片足を引きません。武者小路千家では少し前に片足を構え、上体を沈めたら後ろにある足の膝、出した足の膝の順につき、両足を揃えながら座りますが、両足一緒に座ってはいけないのです。これは慣れないとぎこちなくなってしまいます。また、挨拶の仕方も裏千家では3パターンあり、「真」は掛け物を拝見したり、主客の総礼、客がお点前を頂くときにするお辞儀で、両手を膝の前に静かに下ろし、上半身は手がさがるにつれて自然に前にだし、手の平全体を畳につけます。お腹が膝につくくらい、背筋を真っ直ぐにして上体をかがめます。「行」は客同士の挨拶で使うお辞儀です。背筋を伸ばして前に上体をかがめ、指の第二関節から先が畳につく程度にします。「草」はお点前の途中で亭主がするお辞儀で指先を膝の前の畳につけ、軽く上体を下げます。美しい所作を身に着けるのは大変ですね。