「立つ鳥跡を濁さず」とは、立ち去る者は、自分のいた跡を見苦しくなくきちんと始末しておくべきだという意味を持ちます。「立つ鳥」(たつとり/tatsu tori) は、「飛び立つ鳥」のことで、「跡を濁す」(あとをにごす) は、「汚い痕跡を残す」という意味です。
つまり、「立つ鳥跡を濁さず」は、立ち去る者は、後始末をきちんとすべきである、退き際は潔くあるべきであるという戒めを込めたことわざです。
このことわざの由来
このことわざの由来は、定かではありませんが、いくつかの説があります。
- 説1: 鳥が飛び立っても、その跡はきれいに残っていることから、「立ち去る者も、自分のいた跡をきれいに残すべきだ」という教訓として生まれたと考えられています。
- 説2: 戦国時代の武将たちが、戦場から撤退する際に、敵に追撃されないように、後始末をきちんと行ったことから生まれたと考えられています。
使い方
このことわざは、主に以下の様な状況で使われます。
- 会社や組織を辞める人が、後任者に仕事をきちんと引き継ぎ、円満に退職する
- 引っ越しをする人が、住んでいた家をきれいに掃除して、退去する
- プロジェクトを完了する人が、関係者にきちんと報告し、責任を果たす
例
- Aさんは、退職する前に、後任者に仕事を丁寧に引き継ぎ、「立つ鳥跡を濁さず」を見事に実践しました。(Aさんは、retireする前に、後任者に仕事を丁寧に引き継ぎ、「立つ鳥跡を濁さず」を完璧に実践しました。)
- Bさんは、引っ越しの際に、住んでいた家を隅々まで掃除して、「立つ鳥跡を濁さず」を心掛けました。(Bさんは、引っ越しの際に、住んでいた家を隅々まで掃除して、「立つ鳥跡を濁さず」を心掛けました。)
- Cさんは、プロジェクトを完了する前に、関係者に詳細な報告を行い、「立つ鳥跡を濁さず」を貫きました。(Cさんは、プロジェクトを完了する前に、関係者に詳細な報告を行い、「立つ鳥跡を濁さず」を貫きました。)
類義語
- 後腐れなく (nokorigo naku)
- 跡を残さず (ato o nokosazu)
- 潔く去る (kisaku ni saru)
- 美しき去り方 (utsukushī sarikata)
対義語
- 後腐れを残す (nokorigo o nokosu)
- 跡を残す (ato o nokosu)
- みっともない (mittomōnai)
- だらしない (darashinai)