「千里眼」とは、日本語の四字熟語で、遠く離れた場所でも見える優れた視力という意味

「千里眼」とは、日本語の四字熟語で、遠く離れた場所でも見える優れた視力という意味を持ちます。「千里」(せんり/senri) は「千マイル(約1609キロメートル)」を表し、「眼」(がん/gan) は「目」を表します。つまり、「千里眼」は、1609キロメートル離れた場所でも見えるような、非常に優れた視力を持つことを指します。

「千里眼」の由来

「千里眼」の由来は、中国の神話や伝説に由来しています。

  • 中国の春秋時代 の 斉国 の政治家 晏嬰(あんえい/An Ying) は、千里眼を持つと言われる人物として知られています。ある日、晏嬰が斉景公(せいけいこう/Qi Jinggong) に仕えていた頃、斉景公は酒宴に耽り、政治を顧みませんでした。ある日、晏嬰は斉景公に、「もし斉の国が滅亡したら、私はこの玉の杯で毒酒を飲んで死にます。」 と言いました。斉景公は晏嬰の言葉を聞き、深く反省し、政治に励むようになりました。
  • 漢代 の政治家 張良(ちょうりょう/Zhang Liang) は、幼い頃に秦の始皇帝に家族を殺され、復讐を誓いました。その後、劉邦(りゅうぼう/Liu Bang) と出会い、彼を助けて漢朝を建国しました。張良は、劉邦の参謀として、様々な計略を巡らし、漢朝の勝利に大きく貢献しました。

これらの故事から、「千里眼」という言葉は、「遠く離れた場所でも見える優れた視力を持つ」という意味合いを持つようになりました。

「千里眼」の使い方

「千里眼」は、主に以下の様な状況で使われます。

  • 比喩的に、物事を見通す力や洞察力を表す
  • 優れた観察力や洞察力を持つ人を褒める
  • SF作品などで、超能力を持つ人物を表現する

  • 彼は、千里眼を持つような洞察力で、相手の考えを見抜いた。(He saw through his opponent's thoughts with his uncanny insight.)
  • 彼女は、千里眼を持つような観察力で、周囲の状況を把握していた。(She was aware of her surroundings with her sharp observation skills.)
  • SF小説には、千里眼を持つヒーローが登場する。(The science fiction novel features a hero with superhuman vision.)

「千里眼」の類義語

  • 明察 (meisatsu)
  • 洞察力 (dōsatsuryoku)
  • 先見の明 (sengen no mei)
  • 超視力 (chōshiryoku)

参考URL:
千里眼 - Wikipedia