心に浮かぶ

【漢字】心に浮かぶ
【読み】こころにうかぶ
【意味】おもい浮かぶ。
【例文1】一人暮らしが長く、実家の父母の顔が心に浮かぶ。
【例文2】故郷が心に浮かぶ。
【例文3】年老いた両親が心に浮かぶ。

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「心に浮かぶ」家族の様子を歌に詠んだ防人たち

「心に浮かぶ」とは「心に現れてくる。思い出される」という意味です。心に浮かんだ情景を和歌に詠むのが歌人です。歌人というと特別な人のように思えますが、古代では、和歌を送ることで気持ちを伝え、和歌を返事として返しました。お互いの恋愛感情を詠んだ、往復書簡のような和歌を相聞歌と呼びました。このように和歌は古代から日常の中に普通にあるもので、特別な人々が文学的表現を競い合うようなものではありません。その普通の人々が詠んだ和歌で、現代にも伝えられ心を揺さぶられるのが、防人の歌です。防人は古代、東国から筑紫、壱岐対馬などに赴任し、大陸からの侵略を防ぐ北九州の守備をする兵士のことです。三年毎に交代することになっていました。その彼らの詠んだ和歌が万葉集に防人歌として集録されているのです。東国の方言を用いて、親子、夫婦の哀別を歌った秀逸な和歌が多いのです。例えば「父母が頭かき撫で幸くあれて言ひし言葉ぜ忘れかねつる」(両親が私の頭を撫でて無事であるようにと言った言葉を忘れることができない)や、「韓衣裾に取りつき泣く子らを置きてそ来ぬや母なしにして」(裾に取りすがって泣く子供たちを置いてきてしまったことだよ。母もいない子どもたちであるのに)などは兵役を課せられて遠くへ来ている中で、心に浮かぶ両親や子どもを詠んだものです。とても身につまされる歌ですね。