用意周到

【漢字】用意周到
【読み】よういしゅうとう
【意味】準備や支度が完璧なこと。
【例文1】息子は2週間前から用意周到に修学旅行の準備をしている。
【例文2】用意周到に証拠資料を揃えて調停に挑む。
【例文3】用意周到に仕上げて勝利は間違いなし。

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用意周到の意味と類似語

用意周到の意味は、心遣いが行き届いており、充分に準備がされていることです。
周到の意味は、手落ちがなく全て行き届いているという意味なのだそうです。なので、抜かりなく全て準備するという書き方で説明されている事もあります。
類似語に、用意万端、用心堅固という言葉があります。用意万端の万端は、何もかもという意味ですので、全ての準備という意味となります。
用心堅固の用心は気を付ける事であり、堅固はしっかりしている意味ですので、極めて注意深いこととなります。
文章に使う言葉としては、用意周到、用意万端の方が使いやすいでしょう。
実際、実用度を調べてみると一番使われている言葉は、用意周到で、次点が用意万端です。
例文としては、用意周到の場合は「何事にも抜かりなく取り組む彼は、遊びの準備も用意周到だ」「何をするにも、用意周到に準備する事は大切な事だ」用意万端の方は「すぐに仕事に取り掛かれるように、用意万端に準備する」といったところでしょう。
用意周到も用意万端も、意味は殆ど同じようなものですが、よくよく見てみると微妙に違うものです。
しかし、用心堅固の方は意味は似ていますが、明らかに違います。例文としては「彼は用心堅固な道徳家だ」などです。

「用意周到」の意味と言葉を使われた時の心理

「用意周到」とは、何事にも用意がすみずみまで行きとどき、手抜かりのないことを言います。
自分に対しては使わず、他人に対して使う言葉です。
「周到」とは、簡単に言うと「完璧」と同じような意味であり、「完璧」よりも少し堅い、小賢しいという感じです。
例文としては、「彼は用意周到なので、この案件も完璧にこなすだろう」「その犯人は用意周到で、どの現場にも証拠が残されていなかった」といった使い方をします。
なんとなく「負」のイメージの文章に使うことが多いように思いますが、「用意周到」という言葉自体はいい意味でも悪い意味でも使うことができます。
同義語は「用意万端」「準備万端」などがあります。
また、この言葉は人間の人柄や行動について使われる言葉ですが、この言葉の裏側にさまざまな心理が含まれているのです。
「用意周到な人」は、「臆病の裏返し」「本気で取り組むという意思の表れ」「手間を惜しまない丁寧さ」「実は計算高い」などの意味が含まれていると言えます。
この言葉を他人に対して使う、もしくは使われている場合には、このような心理の表れなんだと推測してみてください。
もしかしたら「用意周到な人」は、慎重で頭がいい人かもしれませんよ。

用意周到とは

用意周到とは、物事の準備や心配りが細かいところまで十分に行き届いていて、抜かりがないことです。または、そのように用心深いだんどりのこともいいます。用意は準備、心配りの意味で、周到は良く行き届く、ぬかりないさま、綿密という意味です。同じような言葉に、用意万端というものがあります。
さて、用意周到といったとき、人はどんな心理状態なのでしょうか。最も大きな心理は臆病さであると言えます。何が起こるか解らないという未来にたいする不安が臆病な心の正体です。この心があるから人は未来に対して様々な備えをするのです。不安が和らぐように準備をすることが、端からみたら用意周到なのです。
また、本気で取り組みたいという心理も用意周到になります。さらに手間ひまを惜しまないという誠実さも用意周到の心理のひとつでしょう。雨が降った時の為に折りたたみ傘を持って行こうとか、お腹が減った時の為にお菓子を偲ばせておこうという手間ひまは用意周到な心理です。
しかし、ごくまれにネガティブな使い方もされてしまいます。例えば、誇大妄想です。日常では考えられないような出来事に対して用意をしておく等と言うことです。また、計算高いと思われることもあります。しかし、用意周到であるためには、予想外のことが起きる確率、起きたときの影響、それに対応するための手間ひま、そしてコストです。それらを総合的に判断し用意できる頭の良さ、つまり計算高さが必要なのです。