言質を取る

【漢字】言質を取る
【読み】げんちをとる
【意味】あとで証拠となる言葉。
【例文1】取り立て屋が言質を取って追い込む。
【例文2】タクシーのドライブレコーダーが言質を取る。
【例文3】トラブル回避のため言質を取る。

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自分の思惑通りに事を進めたいなら「言質を取る」べし

そもそも「言質」って、どうやって読むかご存じでしょうか。私は学生時代テストで読み方が分からず「げんしつ」と書いてバツをくらったことがありました。正しくは、「げんち」と読みます。
言質とは、後から証拠となる言葉のことで、特に約束を取り付ける時に使われる言葉です。恋人や友人と喧嘩をした時に「あのときああいう風に言ったじゃないか」と相手の過去の発言を引き合いに出して喧嘩を有利に進めた経験は誰にでもあるのではないでしょうか。「言質を取る」とは、まさにそのようにして、物事を交渉する時に後で証拠となるような言葉を相手から引き出すことを意味します。
言質を取ることはよく政治やビジネスの世界で使われますね。うっかり口にしたことを言質に取られてメディアや敵対政党から猛攻撃を受ける政治家などは毎日のように報道番組に登場します。要は、「言葉」の「人質」といったところでしょう。政治家やビジネスマンはうかつなことを言わないように、つまり言質を取られないように慎重に言葉を選びます。ですから、そうした相手から巧みに自分の有利に働く言葉を引き出すためのハウツー本などが数多く売り出されているほどです。
まあ、そこまで大げさにしないまでも、お母さんが子どもに「今、これやったら勉強するって言ったよね?」と言うことも言質を取った内に入りますので、この行動は多かれ少なかれ私たちが日常的に行っていることだと言えるでしょう。後から「あのとき勉強するって言ったじゃん!」と怒ると「言った」「言ってない」の水掛け論になりかねません。先回りして「これから勉強するって言ったんだから必ず実行してね」と先制した方が効果的ですから、世の中のお母さん方には是非試してみていただきたい手法です。