みこしを据える

【漢字】みこしを据える
【読み】みこしをすえる
【意味】座り込んで動かない様子。
【例文1】いつまでもみこしを据えないで、作業に取り掛かろう。
【例文2】ファミレスでお喋りに夢中でみこしを据える。
【例文3】みこしを据えて話し込む。

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みこしを据える社会人たち

デスクワークが多い現代の社会人は、みこしを据えることを強いられているのではないでしょうか。
みこしを据えるとは、ゆったりと座り込んで動こうとしないという意味です。ゆったりとして仕事をしているかどうかは、職種や繁忙期かどうかにもよると思いますが、座り込んで仕事をしている人は昔よりも増えたと感じます。なぜならばIT化が進み、インターネットや携帯電話といった通信手段が発達したからです。もしも取引先が遠方であっても、メールや電話で済ませられますね。
つまり現代では、みこしを据えて仕事せざるを得ない人が増えていると言えます。更にいえばインターネットが発展したために、座らざるを得ない職種も現れたと考えられます。
たとえばシステムエンジニアをしている大半の方は、座りっぱなしではないでしょうか。もちろん顧客のところに行って、打ち合わせを行うこともあると思います。しかし夜遅くまでパソコンに向かって座りながら仕事をしているようなシステムエンジニアの方も居ると考えられます。
これは在宅ワークでも同じことが言えるのではないでしょうか。在宅ワークというと、主にイラストレーターやライターといった職業の方が居ると思いますが、これらの仕事もやはり座りながらやる仕事です。立ちながら絵を描いているという人の話は耳にしたことがありません。
もちろん、レストランのウェイターや警備員といった立ち仕事もまだまだ存在すると思いますが、このように現代社会は、みこしを据えなければ仕事ができないような状況になっていると言えます。今後はもっと『みこしを据えざるを得ない仕事』が多くなるのではないでしょうか。
ただしその際、社会全体が『ゆったりと』仕事ができるようになっていると良いですね。

「みこしを据える」って良い意味?悪い意味?

「みこしを据える」とはどっかりと座り込んで動かないようすやゆったりと構えて動こうとしないようすを指した言葉です。「みこし」には「み」を「御」と書く「御輿」と「神」と書く「神輿」の二つがあります。「輿」とはもともと天皇の乗り物のことを指していたので天皇を敬って「御」の字を用いた「御輿」と、祭礼に使われる「輿」とは神の御霊代の乗る「輿」なので「御」の代わりに「神」を用いて「神輿」と乗る相手による違いが「御」と「神」の違いです。「輿」と「腰」をかけて「みこしを据える」「みこしを上げる」などと使われるようになりました。普段の生活の中では「みこしを据える」と使うより略して「腰を据える」と使われることの方が多いでしょう。何事かを成し遂げようと強く決心をして物事を始めるときの「腰を据えてかかる」は良い意味での使われ方ですが「みこしを据える」は長時間居座られて迷惑な場面で使われることの方が多いようです。お酒好きな人がお店に来て飲んでいてなかなか帰ってくれず閉店できなくて迷惑だ、訪ねてきた友人や知人が話し好きで話しだしたら止まらず長居されて迷惑だなどが悪い意味で使われる「みこしを据える」の代表的な例です。

みこしを据えてお話しすること

みこしを据えるとはゆったりとして動じないことをいいます。腰が据わっているね!なんて堂々としている人のことを言ったりもします。肝っ玉母さん的でいいですよね。
みこしを据えて話し込んでいるのは、女性には多いですよね。おしゃべりが始まると延々と続いておしりに根が生えたようにそこから動かなくなります。
私はこの女性の長話がちょっと苦手です。だから子どもが幼稚園に通うようになった時にバス通園はやめて自分で送り迎えをしました。バス通園になると子どもがバスに乗って幼稚園に行ったあともママ友同士でその場所で結構長くお話ししていますよね。そんな中「じゃあ私は先に家に戻るね!」とは言いづらいです。かといってあまり興味のないお話しにずっと参加するのもストレスがたまりそうです。どっちにしろ大変そうなので自分で子どもを自転車で幼稚園に送ってサッと返ってくる方法を選びました。すごく楽でしたね。そう思ってしまう自分は協調性がなくて人と合わせられない人間なのかなと落ち込んでしまうこともあります。なのでたまに時間に余裕があるときにはママ友とも長話に腰を据えて付き合っています。
でも本当に子どもの悩みとか相談したいことがあるときはきちっとみこし据えてお話ししたいと思っています。