獅子身中の虫

【漢字】獅子身中の虫
【読み】しししんちゅうのむし
【意味】組織の内部で害を与える者。
【例文1】内部告発は会社にとって獅子身中の虫だ。
【例文2】情報を漏らし、獅子身中の虫だ。
【例文3】機密データの漏えいで獅子身中の虫。

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組織を裏切る「獅子身中の虫」。自分のお立場にもご用心。

組織の内部の一員でありながら、その組織に害をなす行為をする人間のことを「獅子身中の虫」などと言ったりします。
獅子=ライオンの体の中に寄生し、その養分で生きていながら、ライオンを死に至らしめる虫のことですが、もともとこの言葉は仏教からきた言葉です。
仏の弟子なのに、仏教に害をなすことをするもののことを指した言葉で、上記のライオンの例えは転じての意味になります。
このことわざをきくと思わず「スパイ」を連想する人も多いかと思いますが、会社などの組織でも、はたまた軍隊などの組織でも、人の作る組織のあるところ、昔から多くのスパイが暗躍してきました。
特に女性のスパイはその存在の特異さ、そしてその存在にまつわる華美でミステリアスなイメージなどもあって数々の逸話や伝説を生み出したりし、その死後もなお多くの人の関心を集め続けています。
しかしその際立つ存在感とは裏腹にマタ・ハリや川島芳子など有名な女スパイの末路は悲惨なもので、どこからも見放され全くの孤独な状態で死を迎えたようです。
これほどスケールの大きな話ではありませんが、自分が利益を得たいために外部に情報を漏らしたり組織を裏切るような行為をした人は、結局はその外部からも組織からもそのうさんくささを嫌悪され、あまり良い結果にならないことが多いように思います。
人はときにいろいろな立場に立たされ、その都度思うことはあるかもしれませんが、やはり自分を不利にしないためにも今自分のいる組織や集団に仇なす行為は慎んだ方がいいようです。