乱世の英雄

【漢字】乱世の英雄
【読み】らんせいのえいゆう
【意味】乱れた世の中で活躍して事業を成し遂げること。
【例文1】後漢末期の武将・曹操は乱世の英雄と呼ばれたが、今の時代は誰が相当するのだろうか?
【例文2】政治家には乱世の英雄はいないのか?
【例文3】乱世の英雄に匹敵する。

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「乱世の英雄」はひとりじゃない

「乱世の英雄」は「世の中が乱れた時に現れるスーパーヒーロー」のことであり、思い浮かべる人は、それこそ人それぞれだと思います。フランスの百年戦争の時のジャンヌダルクを挙げる人もいるでしょうし、源平合戦の時の源義経を挙げる人もいるでしょう。三国志を思い浮かべて答える人もいるでしょうし、江戸時代から明治にかけての動乱を思い浮かべて答える人もいるでしょう。どの国にも乱世と呼ばれた時代があり、それを取り上げられた書物があり、人それぞれの背景があってピックアップされた英雄なのです。十人十色なのは仕方ありません。
友人は親鸞上人を挙げました。親鸞上人は鎌倉時代前期から中期の僧で浄土真宗の開祖です。彼の言葉を記した唯円作の「歎異抄」は有名です。確かに彼の時代、飢饉や乱があり、乱世と言えば乱世でした。その中で親鸞上人は流刑に処されたり、冷遇されたりしながらも、寺院を構えずに布教するスタイルで阿弥陀仏称名念仏による信仰の力によって人心を大いに救ったというのが友人の根拠です。知人の葬儀で蓮如上人の「白骨の御文」に触れ「今日は生きても明日はわからない儚い身の私たち。今日を憂うのではなく明日のために生きていきましょう。阿弥陀仏の御力にすがるため称名念仏に邁進しましょう」という趣旨のお手紙に感銘を受けたそうなのです。その教義を提唱された親鸞上人は自分にとっての「乱世の英雄」だそうです。あなたにとっての「乱世の英雄」はどなたでしょうか。

「乱世の英雄」それは魏の曹操

みなさんは「乱世の英雄」という言葉をご存知でしょうか。これは、平和なときならただの犯罪者だが、世の中が乱れているときは英雄となる人物を指す言葉で、かつての中国で魏という国を創った曹操を表した言葉なのです。
それは、日本でも人気の高い三国志の時代の話です。曹操は、若くして機知に富み、文武に才能があったのですが、放蕩を好み、自由奔放に生きていました。そんなある日、人物評に定評のある許劭(きょしょう)という人が曹操に評価を下します。
「君は、平和な世では賊だが、乱世では英雄となるだろう」
そして時代は乱れに乱れます。そのとき中国を支配していた漢という国は崩壊に向かい、各地の有力者たちが自ら覇を競い、群雄割拠の乱世の到来です。そして、みなさんご存知の通り、この後、中国は魏、呉、蜀の三国に分かれて、争っていくわけですが、その魏を創ったのが曹操なのです。
魏の曹操は、日本人の間ではあまりいい印象を持っていない人が多いかもしれません。それは、三国志が蜀の劉備を主人公に描かれることが多いこと、そして曹操劉備のライバルとして描かれることが多いことが原因です。確かに、曹操は冷徹で非情な人物だったそうです。しかし、合理主義者でもあり、様々な悪習を改め、合理的な軍事制度や政治体制を築いたことでも有名です。
このように、曹操はその強すぎる力がゆえに、平和な時代では恐れられ、乱世では大活躍をする人物だったのです。