下手の道具立て

【漢字】下手の道具立て
【読み】へたのどうぐだて
【意味】下手な者ほど道具に注文や文句をつける。
【例文】使いもしないのに下手の道具立てだ。

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「下手の道具立て」の意味・対義語

「下手の道具立て」とは、
「腕のない職人ほどうるさく道具を選び、注文をつけたがる」
という意味です。
「下手の道具調べ」ともいいます。

ちょっとマイナーな言葉かもしれませんが、
ちょうど逆の意味のことわざで、とても有名なものがあります。
「弘法筆を選ばず」。
弘法大師のような書の名人なら、どんな粗末な筆でも美しい文字が書ける、
一流の人間はどんな道具でも素晴らしい仕事をするものだ、という意味です。

現代に置き換えてみるとわかりやすいかもしれません。

仕事には〆切や予算など、いろいろな制約があるものです。
こうした制約のせいで仕事がうまく進まないとき、わたしたちは、
「納期に余裕がないから…」
「スペースの関係でこれ以上は…」
と言い訳をしたり、
「もっと予算がないと無理です!」
と文句を言ったりしたくなりますよね。

そう言いたくなるのは当然ですし、仕事をしていく上では妥協だって必要です。
ですがもし、その仕事に関して「超一流」の人が同じ状況に立ったら…どうでしょうか。

想像でしかありませんが、
弘法大師が「どんな粗末な筆でも美しい文字が書けた」というのが本当なら、きっと彼は、
「この筆の癖をどう活かそうか」
と考え、それを楽しんでいたのではないかと思うのです。

道を極めたプロフェッショナルには、「制約」が逆に「面白さ」に変わってしまうような、
厳しい条件こそを楽しんでしまえるような、そんな世界が見えているのかもしれません。

道のりは厳しそうだけれど、その境地にたどり着いたら、とても楽しいだろうなと思います。
それまでは「私は弘法じゃないので!」と、道具立てを頑張るのも必要かもしれませんね。