かわいい子には旅をさせよ

【漢字】かわいい子には旅をさせよ
【読み】かわいいこにはたびをさせよ
【意味】我が子を大事に思う気持ち。可愛い我が子だからこそ、親元を離れて辛い経験もして成長してほしいという願い。
【例文1】社会人になるとかわいい子には旅をさせよう。
【例文2】かわいい子には旅をさせたら、我が子が一段と頼もしくなった。

かわいい子には旅をさせよをテーマにした記事

まさにかわいい子には旅をさせよ

かわいい子には旅をさせよとは我が子を思う親の気持ちで自立するには親元を離れて人生経験を積んだ方がいいという教えです。
実際はどれくらい早いうちから親元を離れて自立している若者がいるのでしょう。
地元を離れ県外の学校に通う学生もいるでしょうし、働きに出た若者もいることでしょう。
わたしはというと地元の企業に就職したので、家を離れることはありませんでしたが毎月2万円を生活費として両親に渡していました。
結婚してからは、家を出て夫と生活を始めました。子どもが生まれそれはそれは可愛いもので本当に目の中に入れても痛くないほど可愛い子どもたちでした。そんなかわいい子どもを自ら辛い現場に送り込むことなんてできないと思っていました。やがて成長して反抗期を迎え対応が難しくなってきました。親なんていなくても生きていけるとまで豪語されました。なんとか1年間我慢して乗り越えました。高校を卒業するとあれだけ豪語したにも関わらず、職について帰宅すれば暖かい部屋でご飯が待っている、お風呂もすぐに入れる状態である生活に慣れてしまったせいか私が不在になると洗濯物がたまった状態でも知らん顔。
まさにかわいい子には旅をさせよです。これではいけないと思いきってひとり暮らしを提案しました。長男も少しは独り暮らしに憧れていたようで敷金がたまり次第、アパートを借りてみると言いました。長男はただ口うるさい親から離れたいだけだと思いますが、一度旅してみないと親のありがたみは一生わからないはずです。

うちの両親が実行してくれた「かわいい子には旅をさせよ」

私が女の子の一人っ子だったので、両親からしたら色々と心配だったとは思うのですが、自分の選択肢が出てきた高校入試から短大、就職、留学、再就職まで全く口を出す事もなく、全て私のしたいようにさせてくれてきた両親。特にせっかく新卒で入った大手の商社を3年でやめて海外留学をする!と宣言した時にはかなり戸惑いはあったと思うのですが、まず意見をしても私が聞かないのであきらめていた部分も大きいとは思いますが、結局は私の意見を尊重してくれていました。母に言われたのは「お父さんはかわいい子には旅をさせろ、っていう諺があるくらいだから、貴女に任せるけど、お母さんは死ぬほど心配しているよ」という言葉でした。結局留学は諸事情から1年に短縮され帰国しましたが、その時の経験がのちの再就職にも、そして将来の夫に出会うきっかけにも繋がっていたので、快く送り出してくれた両親にはとても感謝しています。いま一人息子を持つ母になり、私は両親のようにできるかな?と思った時に実はちょっと自信がなかったりします。息子が「ちょっと海外に数年行ってくる」なんて言い出したら心配でついて行ってしまいそうです。そう思うとよく一人娘の私を海外に出してくれたなあ、とあらためて有難く思うのでした。

かわいい子には旅をさせよ

子供がまだ小さかった頃、家族旅行によく行きました。
新幹線や飛行機に乗って、いろんな景色を見て、いろんな美味しいものを食べて、その土地の匂いや気候を感じて、様々な名所で歴史に触れる。
それは全て家族で共有できる思い出となり、未だに子供たちが帰省すると家族旅行をした時の話題になったりします。
上の子供は家族旅行がきっかけとなり、航空業界に就職しましたが、高校生の頃、アルバイトをして貯めたお金で一人旅に行きたいと言われたことがありました。
行き先は家族で何度も行った京都だと言います。
受験を控え、お参りに行きたいと言うのです。
男の子とはいえ、まだ高校生。
悩みましたが、大阪に親戚もいるため、思い切って一人旅を許可することにしました。
かわいい子には旅をさせよ、です。
受験前で思っていた以上に追い込まれていたようで、一人旅から帰ってきた息子は憑き物が取れたようにスッキリした顔をしていました。
楽しそうに一人旅の思い出話をしてくれる息子を見て、一人旅前よりひと回りもふた周りも成長したように感じたし、かわいい子には旅をさせてみるもんだと実感しましたし、その時もらったお土産の練り香水は未だにリピートして愛用しているぐらいお気に入りです。