「針の穴から天をのぞく」は、狭い見識で大きな事柄をあれこれ考えることのたとえ

「針の穴から天をのぞく」は、狭い見識で大きな事柄をあれこれ考えることのたとえです。

解説

針の穴は非常に小さく、そこから見える空はごくわずかです。 そのわずかな情報だけで、広大な空全体を理解しようとするのは無理があります。

このことわざは、物事を一面的にしか見ていない人や、自分の狭い経験に基づいて物事を判断しようとする人を批判するために使われます。

使い方

  • 彼はまだ若いから、世の中のことを「針の穴から天をのぞく」ような見方しかできない。
  • 上司はいつも「針の穴から天をのぞく」ような考え方をするので、部下の意見に耳を傾けない。
  • この問題は複雑すぎて、「針の穴から天をのぞく」ような簡単な説明では理解できない。

類似のことわざ

  • 管をもって天をうかがう
  • 井の中の蛙大海を知らず
  • 一隅を窺う
  • 偏見に満ちている
  • 視野が狭い

対義語

  • 洞察力がある
  • 広い視野を持つ
  • 客観的に見る
  • 多角的に考える
  • 深い理解を持つ

その他

「針の穴から天をのぞく」ということわざは、中国の故事から生まれたと言われています。

ある時、一人の旅人が山道を歩いていました。すると、旅人は一羽の鳥が追いかけられているのを見かけました。鳥は疲れ果てて、もう飛ぶことができなくなっていました。

旅人は、鳥を助けるために自分の懐に入れてあげました。すると、追いかけてきたのは鳥を捕まえるために現れた猟師ではなく、飼い主でした。

飼い主は、旅人に感謝し、鳥を家に連れ帰りました。

この故事から、「針の穴から天をのぞく」ということわざが生まれたと言われています。

このことわざは、物事を多角的に考えることの大切さを訴えています。

現代社会でも、物事を多角的に考えることはとても重要です。

物事を一面的にしか見ない人は、偏見を生みやすく、正しい判断を下すことができません。

常に多角的な視点から物事を考え、広い視野を持つように心がけましょう。

参考URL:
針の穴から天を覗く(はりのあなからてんをのぞく)とは? 意味・読み方・使い方をわかりやすく解説 - goo国語辞書