唯々諾々

【漢字】唯々諾々
【読み】いいだくだく
【意味】他人の主張に対して自分の主張は一切せず、即座に言いなりになる。
【例文1】強引な兄の主張に何を言っても同じなので唯々諾々と従う。
【例文2】売上最優先の考えの店長に唯々諾々と従う。
【例文3】唯々諾々は責任がない。

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唯々諾々という言葉の由来と現代での使い方

唯々諾々という四字熟語を一度は耳にしたことがあると思いますが、いざ自分が使ってみようとなると本当に使い方があっているか不安になることもあるのではないでしょうか。
唯々諾々とは、現代では物事の善悪や価値について自分の頭で考えることなく言われたままに従うさま、という意味があります。言葉の由来としては中国の思想家である韓非が書いた「韓非子」の「八姦篇」に登場しており、唯の文字にはその場ですぐに”はい”と言う意味、諾にはゆっくりうなずくという意味があって、唯々諾々という言葉ではいはいとうなずく様子を表現しています。ところがこの言葉の本来の意味は現代のそれとは少々ニュアンスが異なっており、君主が言う言葉に何でもはいはいと従うふりをして先回りをすることで君主に気に入られようと行動する奸臣がいるが、結果的に君主の権力をうまく自分の利になるよう仕向けているため注意せよ、という注意を促す意味で使われているようです。
ちなみに、現代での使用の具体例では「彼はいつだって上司の命令には唯々諾々と従っており、まるで主体性を感じられない」「彼女は普段とても賢明なのに、彼の言葉となると不思議なほどに唯々諾々と従ってしまう」というように使うことができます。