「どんぐりの背比べ」は、どれもこれも平凡で、特にすぐれて目立つものがないことのたとえです。
「どんぐり」は、どこでも簡単に手に入る、形や大きさも似通っている木の実です。
「背比べ」は、身長を比べることですが、ここでは優劣を競うことという意味で使われています。
つまり、「どんぐりの背比べ」は、どれもこれも同じようなレベルで、優劣をつけにくいことを表しているのです。
この慣用句は、以下のような状況で使われます。
- 能力や成績などが互角で、どちらが優れているのか決めにくいとき
- 容姿や性格などが似通っていて、区別がつきにくいとき
- 選択肢がどれも魅力的で、どれを選ぶべきか迷うとき
例文
- このクラスは、どんぐりの背比べで、誰がトップなのか分からない。
- 彼らの意見は、どれも似たような内容で、どんぐりの背比べだ。
- このレストランのランチメニューは、どれも美味しそうで、どんぐりの背比べだ。
「どんぐりの背比べ」の類義語
- どれもこれも同じ
- 一色一様
- 千篇一律
- 似たり寄ったり
- どっこいどっこい
「どんぐりの背比べ」の対義語
- 千差万別
- 軽重緩急
- 優劣
- 高低
- 善悪
「どんぐりの背比べ」の英語表現
- a six of one and half a dozen of the other
- much of a muchness
- peas in a pod
- as different as chalk and cheese
その他
「どんぐりの背比べ」は、江戸時代から使われている慣用句です。
当時は、庶民の間で人気のある遊びの一つが「どんぐりの背比べ」でした。
子供たちが集まって、自分の拾ったどんぐりを並べて、大きさを比べたり、形を比べたりしていました。
この遊びの様子から、「どんぐりの背比べ」という慣用句が生まれたと考えられています。
現代では、「どんぐりの背比べ」はあまり使われなくなっていますが、意味自体は古くありません。
誰もが同じようなレベルである状況を表すときに、今でもよく使われる慣用句です。