「付和雷同(ふわらいどう)」は、自分の意見を持たず、他人の意見に安易に賛同することを表す四字熟語です。
「付和」は、定見がなく、簡単に人の意見を認めて賛成すること。「雷同」は、雷が鳴ると周りのものも一斉にこの響きに応ずること。つまり、雷同付和らいどうふわ」全体で、水が板を伝って勢いよく流れ落ちる様子に例えています。
具体的には、以下のような状況で使われます。
- 政治家が演説で、立て板に水を流すように話す。
- 弁護士が法廷で、立て板に水の弁護する。
- 営業マンが商品を売り込むとき、立て板に水の説明する。
このことわざは、話者の弁舌の巧みさや、話の内容の説得力を強調する際に使われます。
以下のような例があります。
- 社長のスピーチは、立て板に水で、聴衆を魅了した。
- 彼は、立て板に水の弁舌で、クライアントを契約にこぎつけた。
- 彼女の説明は、立て板に水で、とても分かりやすかった。
「立て板に水」は、ポジティブな意味合いを持つことわざですが、内容が伴っていないおしゃべりという意味で使われることもあります。
類義語
- 口八丁舌二枚(くちはちょうぜつにまい)
- 滑舌がよい(かつぜつがよい)
- 流暢(りゅうちょう)
- 雄弁(ゆうべん)
- 滔々雄弁(とうとうゆうべん)
英語表現
- be as smooth as silk
- have the gift of the gab
- be silver-tongued
- be articulate
- be fluent
「立て板に水」は、日本語ならではの表現力豊かなことわざです。状況に合わせて、適切な言葉を選んで使ってみましょう。
しかしながら、近年ではこのことわざに対して、以下のような批判的な見方もあります。
- 才能や能力を活かすことは悪いことではなく、むしろ社会に貢献できることである。
- 周囲の妬みや嫉妬に屈せず、自分の能力を存分に発揮することが大切である。
- 多様性を尊重し、個性的な人材を活かす社会環境を作るべきである。
これらの批判的な見方を踏まえ、「出る杭は打たれる」ということわざをどのように解釈するかは、人それぞれに委ねられています。
大切なのは、このことわざに込められた教訓を深く理解し、自分自身の生き方や考え方を改めてみることです。