口を割る

【漢字】口を割る
【読み】くちをわる
【意味】秘密や真実を喋ってしまう。
【例文1】仲間が口を割る。
【例文2】容疑者が口を割る。
【例文3】問い詰められ口を割る。

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釜茹でに「口を割る」阿弥陀様

「口を割る」というのは「白状する」という意味です。一休さんのとんち話のひとつに阿弥陀様に口を割らせるお話がありました。昔は甘いものは滅多に手に入らない御馳走でした。一休さんのお寺の和尚さんが、お檀家さんからの差し入れのぼた餅を自分だけで食べようと戸棚にしまっておきました。それを知った一休さんたち小僧さんは和尚さんの留守にそのぼた餅を食べてしまいます。そして本堂の阿弥陀様の口元にあんこをつけておきました。和尚さんが帰ってくるとしまっておいたぼた餅がありません。和尚さんは小僧さんたちを呼んでぼた餅を食べたのではないかと詰問します。一休さんは阿弥陀様に聞いてみましょうと本堂へ誘います。本堂の阿弥陀様の口元にはあんこがついています。阿弥陀様がお食べになったと騒ぐ小僧たちを尻目に、和尚様は阿弥陀様の頭を叩きます。すると金仏ですから「くわーん、くわーん」となりました。ほら、違うとおっしゃっているではないかと言う和尚様に、一休さんはそれでは釜茹でにしてみましょうと、阿弥陀様を釜茹でにします。すると泡を吹きながら「くった、くった」と。ほら白状したではありませんかと言う一休さんに、和尚様はぐうの音も出ませんでしたというお話です。もちろん、作り話ですが金仏ならではの結末に笑ってしまいますね。