提灯を持つ

【漢字】提灯を持つ
【読み】ちょうちんをもつ
【意味】江戸時代、夜道を歩く時は提灯を持って身分の高い者の先頭に立って歩いた。転じて人の手先となり頼まれもしないのに動き回る人をいう。
【例文1】女性に気に入られようと提灯を持つ。
【例文2】会長の手先となりに提灯を持つ。
【例文3】コネを考えて提灯を持つ。

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提灯を持つの語源

「提灯を持つ」といつ慣用句をご存知でしょうか。意味としては、「他人の手先となって必要以上にその人のことを讃えて回る」ことを指しており、所謂「太鼓持ち」と似たような言葉です。
語源は江戸時代まで遡ります。当時は街灯といったものは当然整備されておらず、夜道を歩く時は灯りをともすことが必須でした。一般的な町民の場合は自ら提灯を持って歩くことがほとんどだったのですが、身分の高い人になると、その提灯を持って夜道を照らすための人がいました。この「位の高い人のために夜道を照らす」ことが転じて、「他人の手先となって必要以上にその人のことを讃えて回る」という意味になり、こな慣用句が生まれたと言われています。
使い方としては「彼はあの人の提灯を持っているようだ」、「そこまで提灯を持つ必要はないだろうに」というようにネガティヴなイメージで使うことが多くなります。必要以上に他人を褒めるということは、何か裏に事情があるのではと勘ぐってしまいがちで、現代では使われているのです。
実際、提灯を持っている状態になると本人は周りには伝わっていないと考えがちですが、本人の想像以上に周囲は気づいているものです。言葉の意味を知って、自分自身が提灯を持っているような状態にならないようにしたいですね。