「天秤に掛ける」は、二つの選択肢を比較検討し、どちらを選ぶべきか迷う様子を表す慣用句

「天秤に掛ける」は、二つの選択肢を比較検討し、どちらを選ぶべきか迷う様子を表す慣用句です。

  1. 物体の質量を測る

天秤(てんびん)を用いて、物体の質量を測ることを意味します。天秤の左右に同じ長さの腕があり、その中央に支点を設け、左右の腕にそれぞれ異なる重さの物体をかけることで、それぞれの重さを比較します。

例:

  • 八百屋で野菜を天秤に掛けて量ってもらう。
  • 科学の実験で、天秤を使って物質の質量を測定する。
  1. 二つの選択肢を比較検討する

二つの選択肢を比較検討し、どちらを選ぶべきか迷う様子を表します。それぞれの選択肢の優劣や利点・欠点を天秤に掛けて、慎重に判断することを意味します。

例:

  • 新しい仕事に転職するか、今の会社で頑張るか、天秤に掛けている。
  • どっちのレストランに行くか、まだ天秤に掛けていて決められない。
  • 彼氏は、結婚するか留学するか、天秤に掛けているようだ。
  1. 関連表現
  • 天秤を取る: 二つの選択肢のどちらか一方を選ぶ。
  • 天秤にかけられない: 二つの選択肢の優劣がはっきりしていて、どちらを選ぶべきか迷わない。
  • 両天秤に掛ける: どちらの選択肢にも公平に接し、どちらを選ぶとも決めない。
  1. 英語表現
  • weigh something on a scale: 物体の質量を天秤で測る。
  • weigh one's options: 二つの選択肢を比較検討する。
  • be on the fence: 二つの選択肢のどちらを選ぶべきか迷っている。
  1. その他

「天秤に掛ける」は、司法や政治などの分野でも使われます。例えば、裁判官が証拠を天秤に掛けて判断を下す、政治家が政策の選択肢を天秤に掛けて決定を下す、といったように使われます。

この慣用句は、物事の判断や意思決定において、慎重さや公平性を重視することが大切であることを示唆しています。

参考URL:
天秤に掛ける(てんびんにかける)とは? 意味・読み方・使い方をわかりやすく解説 - goo国語辞書