子を持って知る親の恩

【漢字】子を持って知る親の恩
【読み】こをもってしるおやのおん
【意味】自分が子どもを持って初めて親の愛情やありがたみが分かるものである。
【例文1】子を持って知る親の恩は親になってみないとわからないもの。
【例文2】親になって子を持って知る親の恩の深さを知る。
【例文3】子を持って知る親の恩に気づくのが遅かった。

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子を持って知る親の恩を痛感

「子を持って知る親の恩」という言葉は小さい頃から知っていましたが、実家で家族と平凡な毎日を過ごしていた私にとっては、「同じ立場にならないと分からないことがある」という程度にしか思えませんでした。この言葉を使うのは大抵歳のいった大人なので、うるさい説教の一つくらいの認識だったのです。
でも、実際に自分が結婚・出産して育児を経験してみると、この言葉の持つ意味の強さや深さがぐっと感じられるようになりました。
例えば、保育園児だった私が熱を出した時。当時働いていた母は、嫌な顔一つせずに会社を休み、体調不良でグズる私をなだめながらそばにいてくれました。私の娘が熱を出しても同じように会社を休んで付き添いますが、仕事で周りの人に迷惑をかけることを考えると、ついため息も出ます。母は終始笑顔で看病してくれたので子どもだった私は「申し訳ない」などという感覚はありませんでしたが、受話器に向かって頭をペコペコ下げていた母のことを、今はぐっと身近に感じられます。
母と私が経験し、これから私の娘も通過するであろう反抗期も、自分が母親になってから振り返ると感謝と申し訳ない気持ちで一杯になります。当時に戻って過去を変えることはできませんが、せめて私の娘が母親になった時に温かい気持ちになれるよう、精一杯の愛情で育てることが、母に対する恩返しにもなると思っています。