有終の美を飾る

【漢字】有終の美を飾る
【読み】ゆうしゅうのびをかざる
【意味】最後まで立派にやり遂げること。
【例文1】引退試合でゴールを決め有終の美を飾る。
【例文2】引退試合で逆転ホームランを打ち有終の美にふさわしい最後だった。
【例文3】有終の美を飾ると意気込む。

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スポーツ界での有終の美を飾るシーン

有終の美を飾るという言葉はスポーツの世界によく使われます。
特に、負ければ引退、引退試合といった現役から引き際において、良い結果が出ると人々は感動します。

例えば、かつてプロ野球巨人で活躍し、プロ野球横浜ベイスターズの監督も歴任した中畑清さんの引退打席は日本シリーズの最終戦でした。
当時、巨人は近鉄との決戦でしたが、代打で登場し見事、最終打席でホームランという結果を出しました。まさに有終の美を飾るシーンといえます。

更に、オリンピックの柔道で日本チームを牽引した古賀稔彦さんも有終の美を飾るシーンがありました。
バルセロナオリンピックでは日本選手団の主将を務めていました。金メダル獲得を期待されている中、練習中に膝を痛めてしまいました。この膝の怪我により試合への出場も危ぶまれたのですが、決勝では膝に最も負担がかかる背負い投げで一本をとり、見事金メダルを獲得しました。このシーンも感動し、まさに有終の美を飾ったといえます。

このように、有終の美を飾るシーンはスポーツに多いのは確かですが、一方で有終の美を飾ることができずに引退をする選手も多いことも事実です。

有終の美を飾るという考え方は重要

東京在住の40代男性です。
昨今、スピードを求められる時代がさらに加速してきていると思います。私はITエンジニアですが、例外なく日々進化する技術の習得や仕事に翻弄されています。
私はどちらかというと呑み込みが早い方ではなく、何かを始めると要領を掴むのにかなり時間がかかります。ただ要領さえ掴んでしまえば、かなり早く物事を進めることができます。
今思い返してみると、学生時代は勉強や趣味などでも、いつも友人よりも一歩遅れ、悔しい思いをしてきましたし、何かやり始めるとすぐそつなくできてしまう友人を羨んだものです。
しかし、最近は年齢相応に考えも変わってきました。「有終の美を飾ることさえできればよい」と。結果なんて短いスパンで考えるものではなく、人生レベルで評価したほうが絶対いいと考えるようになったからです。
私は学生時代から趣味でエレキギターをやっていますが、確かに周りの友人のほうが上達は早かったです。自分は1曲もまともに演奏できず、とても悔しい思いをしました。
ですが、私は社会人になってもずっとエレキギターを続けています。かれこれ30年ほどになりますが、プロではないものの、ライブに出演したり、近所の方に教えているぐらいの腕前になりました。
学生時代に上手だった友人はみんな止めてしまいました。人生わからないものです。絶対最後まで諦めないことが大切なのだと痛感しています。
私はこれからもギターを続けていくと思いますし、エンジニアという仕事についても焦らず、自分なりのペースで有終の美を飾りたいと考えています。