「泥を被る」とは、他人の責任を自分が代わりに負ったり、不利な立場を引き受けたりすることを意味する慣用句

「泥を被る」とは、他人の責任を自分が代わりに負ったり、不利な立場を引き受けたりすることを意味する慣用句です。「泥」は、汚いものや、名誉を損なうものを表し、「被る」は、かぶるという意味です。

つまり、「泥を被る」は、自分が汚れたり、名誉を損なったりすることを覚悟して、他人のために責任を負うということです。

語源

「泥を被る」の語源は、中国の故事に由来するとされています。

中国の故事によると、あるところに、正直で親切な男がいました。ある日、男は友人から借金を頼まれました。友人は、借金を返済できなくなってしまったのです。男は、友人の代わりに借金を返すことを決意しました。男は、自分の財産を売り払い、借金を返済しました。しかし、男は借金の返済のために財産を失い、貧乏になってしまいました。

この故事から、「泥を被る」は、他人のために責任を負うという意味で使われるようになりました。

使い方

「泥を被る」は、以下のような状況で使われます。

  • 上司のミスを代わりに謝罪する
  • 仲間の罪を被って自分が罰を受ける
  • 家族のために借金を背負う

  • 社長がスキャンダルを起こし、彼はその責任を泥を被る覚悟で負った。
  • 彼は、友人の殺人事件の犯人に仕立て上げられ、泥を被ることになった。
  • 母親の病気の治療費のために、彼は借金を泥を被る覚悟で背負った。

「泥を被る」という言葉は、自己犠牲や責任感を表す言葉です。しかし、軽々しく使うべき言葉ではありません。

この言葉を使う際は、

  • 本当に自分が責任を負うべきかどうかを慎重に考える
  • 周囲の人に迷惑をかけないかどうかに注意する
  • 自分が泥を被ることで、問題が解決するかどうかを判断する

ようにしましょう。

類義語

  • 身代わりになる
  • 罪をかぶる
  • 責任を負う
  • 犠牲になる
  • 奉仕する

対義語

  • 責任を逃れる
  • 逃げる
  • 知らぬ顔をする
  • 無視する
  • 見捨てる

まとめ

「泥を被る」は、他人の責任を自分が代わりに負ったり、不利な立場を引き受けたりすることを意味する慣用句です。自己犠牲や責任感を表す言葉ですが、軽々しく使うべき言葉ではありません。

このことわざを教訓に、

  • 責任感を持って行動する
  • 周りの人に迷惑をかけない
  • 問題を解決するために努力する

ように心がけましょう。

参考URL:
泥を被る(どろをかぶる)とは? 意味・読み方・使い方をわかりやすく解説 - goo国語辞書