雀百まで踊り忘れず

【漢字】雀百まで踊り忘れず
【読み】すずめひゃくまでおどりわすれず
【意味】幼い時に付いた習慣や癖は年を取ってもなかなか直らない。悪い意味に用いられる。
【例文1】彼の怠慢グセは雀百まで踊り忘れず。
【例文2】へそ曲がりな性格は名雀百まで踊り忘れず。
【例文3】強情さは雀百まで踊り忘れず。

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子ども時からの習慣は年をとっても抜けない

「雀百まで踊り忘れず」とは「幼い時からの習慣は年をとっても抜けない、人は死ぬまで本性を失わない」という意味です。小さい頃によく躾けて良い習慣を身に着けさせるべきだという教訓のような意味合いで使われることもあれば、性格上の欠点などをあげて嫌がらせのように使われることもあります。
雀は人家のそばに巣を作り、昔から日本人には馴染みのある鳥です。雀が羽ばたく様子などが近くで見かけられたために、雀が踊りを踊っているように擬人化されたものと思われます。実際に歌舞伎踊りのひとつに「雀踊り」というのがあり、編み笠を被り、雀柄の着物を着て奴さんのように足を丸出しにして踊るものです。また、昔話に「雀のお宿」があり、雀がいかに身近な存在であったかを示しています。例えば慣用句では「雀の踊り足」といえば筆跡が拙いことですし、「雀合戦」といえば多くの雀が大木の下などに集まって騒ぐことです。雀が付いた野草、雑草の名前はたくさんあり、「すずめうり」「すずめのえんどう」「すずめのちゃひき」「すずめのてっぽう」「すずめのまくら」などがあります。

雀百まで踊り忘れず

「雀百まで踊り忘れず」ということわざがあります。雀(すずめ)は生まれてから死ぬまでの間、いつもぴょんぴょんと跳ねるように歩きますよね。そのようすが、すずめが踊っているように見えたことから、幼いころに覚えた習慣や、若いころ身に着けた趣味などは、死ぬまでずっと忘れずに続いていくものだ、という意味のことわざなんだそうです。
たしかに、小さいころから今まで一貫してつづけている習慣や、なかなか変わらないクセだったり好みだったり、そういったものは誰にでも一つや二つありますよね。わたしの友人は、小さいころから大人になった今でも、変わらずにメロンソーダが大好きなんだそうで、居酒屋やカラオケボックスに行くときも、メロンソーダやクリームソーダを見つけると、必ず注文しています。わたしの場合は、物心ついたときから今までずっと音楽が大好きで、幼稚園のころはオルガン、小学校ではピアノ、中学校ではブラスバンド部に入ってホルンという金管楽器を吹き、高校では軽音楽部に入ってギターを覚え、大学に入ってからはバンドサークルでボーカル・・・と、記憶にあるかぎりいつでも音楽を楽しんでいます。直らないけど直したい癖ももちろんありますが、好きなことはいつまでも続いてほしいですよね。