周章狼狽

【漢字】周章狼狽
【読み】しゅうしょうろうばい
【意味】予想していなかった事態が起きて非常に慌てる様子。
【例文1】息子が初めて彼女を連れてきて周章狼狽している。
【例文2】火事騒ぎで近隣が周章狼狽だ。
【例文3】深夜の地震で周章狼狽だ。

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ちょっとおもしろい「周章狼狽」の「狼狽」

驚いて慌てふためいたり、うろたえたりしてしまうことを表現する四字熟語に「周章狼狽」があります。「しゅうしょうろうばい」と読みますが、この難しい四字熟語がどうしてそういう意味になるのかは、あまり知られていないのではないでしょうか。
私もこの言葉の由来を知らないままに使っていました。私はすぐに慌ててしまう性格なので、比較的なじみのある言葉だったにも関わらず、由来を知らないで使っていました。
そのことにある時気づいて、調べてみたところ、面白いことがわかりました。
それは「狼狽」の「狼狽」の意味。この二文字だけで「狼狽する」という言い方をよくしますが、「狼」「狽」も想像上の動物なのだそうです。ふつう「狼」はオオカミと読みますが、ここでは私たちの知っているあの動物ではありません。
さて、狼と狽にはたいへん変わった体の特徴があります。狼は前脚が長くて、後ろ脚が短く、狽はその逆に前脚が短く後ろ脚が長いのだそう。それも極端なので、一匹ではうまく歩けないんでしょう、必ず二匹一組になり、狽が狼に乗っかる形になっていっしょに行動するのだと言います。
その形でないとうまく行動できず、離れてしまうと動けなくなって倒れてしまうところから、「慌てる」という意味になったのだそうです。
なんとも不思議な、そのようすを想像するとちょっと笑える語源ではないでしょうか。
ちなみに「周章」だけでも「慌てる」という意味になるようです。