手が空く

【漢字】手が空く
【読み】てがあく
【意味】作業が一段落して時間ができること。
【例文1】手が空いたのなら次はこの横断幕の色塗りを手伝ってくれ。
【例文2】手が空いたうちに昼食を取っておく。
【例文3】お昼のピークを過ぎ手が空く。

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「手が空く」の手

「手が空く」とは「仕事が暇になること」です。「手が空けば口が開く」ということわざもあります。それは「仕事が暇になると暮らしが成り立たないこと、暇な時間ができるとおしゃべりばかりをするようになること」です。今では「ちょっと暇ができたら」という意味で「手が空いたら」とか、「お手すきの時に」と、「手」を仕事ととらえて使います。仕事は手であり、手が仕事なのです。 

「土方殺すにゃ刃物はいらぬ。雨の三日も降ればいい」という歌がありますが、「手が空く」ことは生活の困窮を意味していたんですね。その大事な手がある日突然動かせなくなった方がいます。草花の詩画集で有名な星野富弘さんです。大学を出て新任の体育教師として器械体操を指導していた一学期の体育の時間に事故で頸椎損傷の大けがを負います。命に別状はなかったものの、寝たきりの生活を余儀なくされます。その時の彼の失意落胆は、計りかねます。十年以上の時を経て、絵筆を口にくわえ、紙を顔の前で動かしてもらうことで詩や絵を描くことができるようになります。その努力たるや想像を絶しますが、やがて彼の非凡な才能は詩画集を通して世に知られていきます。優しくも真理を鋭く突いた着眼点とそれに添えられた草花の佇まい。私たちとは別の境地に到達した星野さんだからこそ描ける世界なのでしょう。彼のように身体に障害があっても頑張っておられる方はたくさんいらっしゃることを心に留めておきたいです。