「神出鬼没」は、「鬼神のように自由自在に出没して居所が容易にわからないこと。」という意味の四字熟語です。
語源
「神出鬼没」は、中国の古典籍である『淮南子(えなんじ)』が出典とされています。
『淮南子』は、前漢の武帝時代、淮南子劉安によって編纂された思想書の事。その中の、戦いの策略について述べられた、巻十五『兵略訓』の中に「神出鬼行(=神出鬼没)」という言葉が登場しているんです。
意味
「神出鬼没」は、神様や鬼神のように、自由自在に出没する様子をたとえた言葉です。
具体的には、以下のような意味合いが含まれます。
- いつ現れたり消えたりするかわからない
- 居場所を突き止めるのが難しい
- 予測不可能な行動をとる
- 謎めいていて、得体の知れない
使い方
「神出鬼没」は、人、物、事など、様々な対象に対して使うことができます。
例文
- 例文1のように、人の行動について使うことができます。
- 例文2のように、物の所在について使うことができます。
- 例文3のように、出来事について使うことができます。
例文
- 例文1:あの泥棒は神出鬼没で、いつどこから現れるかわからない。
- 例文2:社長は神出鬼没で、どこにいてもすぐに連絡が取れる。
- 例文3:新型ウイルスは神出鬼没で、感染経路がわからない。
類義語
- 出没無常
- 行方不明
- 雲隠れ
- 踪跡を絶つ
- 杳として知れない
注意
「神出鬼没」は、目上の人に対して使うと失礼になる場合があるので注意が必要です。
その他
- 「眼中に入れる」という反対の意味の慣用句もあります。
- 「眼中に入れる」は、「重要視する。関心を持つ。」という意味です。
- 現代では、より直接的な表現が使われることも多くなっています。