「見切り発車」は、準備が十分でないまま物事を始めたり、実行したりすることを意味する慣用句です。
- 言葉の由来
「見切り発車」は、鉄道やバスなどの車両が、乗客が全員乗り込む前に発車することに由来すると言われています。昔は、まだ乗客が乗り込んでいないのに発車してしまうことがあり、乗客がホームに取り残されるというトラブルも起こっていました。
- 比喩的な意味
転じて、「見切り発車」は、準備や計画が不十分なまま、物事を始めたり、実行したりすることを指すようになりました。具体的には、以下のような状況で使われます。
- 十分な検討をしていないのに、新しい事業を始める
- 必要な資料を揃えずに、プレゼンテーションを始める
- 具体的な計画を立てずに、旅行に出かける
- 注意点
「見切り発車」は、思わぬ失敗を招く可能性があります。何かを始めたり、実行したりする前に、十分な準備や計画を立てることが大切です。
ただし、「見切り発車」が必ずしも悪いことではありません。状況によっては、思い切って行動することで、良い結果につながる場合もあります。
- 類義語
「見切り発車」の類義語には、以下のようなものがあります。
- 行き当たりばったり:計画性なく、その場その場で対応していくこと。
- 段取りを踏まない:手順や順序を無視すること。
- 無謀:計画性や根拠がなく、危険を顧みないこと。
- 冒険:危険を伴う行為。
- 丁半:博打で、表が出るか裏が出るかで勝負を決めること。
- 英語表現
「見切り発車」を英語で表現するには、状況に応じて様々なフレーズが使えます。
- go off half-cocked:準備不足で行動する
- jump the gun:早すぎる行動をする
- wing it:行き当たりばったりで対応する
- improvise:その場で思いつきで対応する
- take a chance:リスクを冒して行動する
- まとめ
「見切り発車」は、準備や計画が不十分なまま物事を始めたり、実行したりすることを意味する慣用句です。状況によっては良い結果につながる場合もありますが、思わぬ失敗を招く可能性もあるので、注意が必要です。