「身を挺する」は、自分の命や体を危険にさらして、誰かを守ったり、何かを守ったりするという意味の慣用句です。
- 語源
「身を挺する」は、平安時代の武士社会で使われていた言葉です。「身」は自分の体、「挺する」は前に突き出すという意味です。つまり、自分の体を前に突き出して、敵の攻撃を防ぐというイメージが由来となっています。
- 意味
現代では、必ずしも物理的に体を前に突き出すという意味ではありません。自分の命や安全を犠牲にしてでも、何かを守ろうとする強い意志を表す言葉として使われます。
- 例文
- 消防士は火災現場で、自分の命を危険にさらして人命救助に身を挺した。
- 母親は、我が子を危険から守るために、身を挺して立ち向かった。
- 社長は、会社の存続のために、一身を賭して交渉に臨んだ。
- 類義語
- 命懸けで
- 一身を賭して
- 犠牲を払って
- 奮闘する
- 立ち向かう
- 対義語
- 逃げる
- 諦める
- 袖を手を拱く
- 無関心
- 冷淡
- 文化的背景
「身を挺する」という言葉は、武士道精神に基づいています。武士道では、義理や名誉のために自分の命を犠牲にすることが尊ばれていました。
- 現代社会における「身を挺する」
現代社会においても、「身を挺する」精神は様々な場面で必要とされています。例えば、災害救助活動や医療従事者、教師など、人々の安全や幸福を守るために働いている人々の中には、「身を挺する」覚悟で仕事に取り組んでいる人が多くいます。
- まとめ
「身を挺する」は、自分の命や安全を犠牲にしてでも、何かを守ろうとする強い意志を表す言葉です。この言葉には、武士道精神に基づく、自己犠牲と奉仕の精神が込められています。現代社会においても、「身を挺する」精神は様々な場面で必要とされており、私たちはこの精神を学び、実践していくことが重要です。