「一刻を争う」は、一刻たりとも無駄にできないほど、非常に急ぎが必要であるという意味の慣用句です。
- 解説
「一刻」は、時間単位の一つで、約1時間6分40秒に相当します。つまり、「一刻を争う」とは、1時間6分40秒でも無駄にできないほど急いでいるという意味になります。
この慣用句は、人命に関わるような緊急事態や、重大な決断を迫られている状況など、一刻の猶予も許されない場面で使われます。
- 用例
- 重病人が搬送された。一刻を争う事態だ。
- 地震発生から時間が経つにつれ、救助隊の焦りは一刻を争うものとなった。
- 試験開始まであと30分しかない。一刻を争って復習する。
- 類義語
- 緊急事態
- 一刻の猶予も許されない
- 瞬時の判断が必要
- 生死を分ける
- 水面下で火花を散らす
- 対義語
- ゆっくりと
- 慌てない
- 時間をかけて
- じっくりと考える
- 余裕を持って
- 英語表現
「一刻を争う」を英語で表現する場合には、状況に応じて様々な表現を使うことができます。
- 緊急事態を表す場合:
- a life-or-death situation
- an emergency
- a critical situation
- 一刻の猶予も許されないという意味を表す場合:
- not a moment to lose
- there is no time to spare
- it is a matter of urgency
- 重大な決断を迫られている状況を表す場合:
- facing a difficult decision
- under pressure to make a decision
- in a dilemma
例
- The patient was rushed to the hospital. It was a life-or-death situation. (緊急事態を表す場合)
- The firefighters raced to the burning building. There was no time to spare. (一刻の猶予も許されないという意味を表す場合)
- The CEO had to make a difficult decision about the company's future. He was under pressure to make a decision quickly. (重大な決断を迫られている状況を表す場合)
- その他
「一刻を争う」は、時代劇や小説などでもよく使われる表現です。また、比喩表現として、物事の重要性を強調するために使われることもあります。
- 注意点
「一刻を争う」は、非常に強い表現であるため、軽々しく使うべきではありません。本当に急ぎが必要な場面でのみ使うようにしましょう。
- まとめ
「一刻を争う」は、時間的な制約が非常に厳しい状況を表す慣用句です。使う際には、その意味合いをよく理解した上で、適切な表現を選ぶようにしましょう。