「子は鎹」は、子どもが夫婦の絆を繋ぎとめる存在であるという意味で、「鎹(かすがい)」とは、二つの木材を繋ぎとめるために打ち込む釘のような金具のこと。
このことわざは、子どもが夫婦の絆を繋ぎとめる存在であるという意味を表しています。たとえ夫婦仲が悪くても、子どもへの愛情を共有することで、関係が修復されたり、円満に保たれたりする様子をたとえています。
例文
- 夫婦喧嘩が絶えなかったが、子供が生まれてから仲良くなった。まさに「子は鎹」だね。
- 離婚を考えていた夫婦も、子供の成長を一緒に見守ることで絆を深め、「子は鎹」という言葉を実感した。
現代社会における「子は鎹」
現代社会においても、「子は鎹」という言葉は依然として有効です。共働き夫婦が増え、核家族化が進んだ現代社会では、夫婦が過ごす時間は昔よりも少なくなっています。しかし、子どもがいることで、夫婦が共通の話題を見つけたり、協力して子育てに取り組んだりすることで、絆を深めることができます。
もちろん、子どもがいない夫婦でも、充実した関係を築くことは可能です。しかし、「子は鎹」という言葉は、子どもが夫婦の絆を繋ぎとめる力を持っていることを示唆しており、子育ての大変さだけでなく、その喜びも教えてくれる言葉と言えるでしょう。
注意点
ただし、「子は鎹」という言葉は、子どもを夫婦関係の維持手段として利用することを推奨するものではありません。子どもは独立した個人であり、親の期待に応えるために存在するわけではありません。
子どもへの愛情は、夫婦関係を良好に保つ上で大切な要素の一つですが、それだけが唯一の要素ではありません。互いを尊重し、思いやりを持って接することが、夫婦関係を築き、維持していく上で最も重要です。
まとめ
「子は鎹」は、子どもが夫婦の絆を繋ぎとめる力を持っていることを表すことわざです。現代社会においても、共働き夫婦や核家族が増える中で、その意味合いは依然として重要です。しかし、子どもを夫婦関係の維持手段として利用するのではなく、互いを尊重し、思いやりを持って接することが大切です。