お先棒を担ぐ

【漢字】お先棒を担ぐ
【読み】おさきぼうをかつぐ
【意味】先の事もよく考えもせず、人の手先になって行動する者。
【例文1】お先棒を担いで上司の機嫌を取る。
【例文2】取りいってもらおうと取引先にお先棒を担ぐ。
【例文3】社長令嬢のお先棒を担ぐ。

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お先棒を担ぐのはどんな人?

「お先棒を担ぐ」とは、「簡単に人の手先になる」という意味です。
似た言葉に「片棒を担ぐ」というのがありますが、これとはちょっと意味合いが違います。
これらの「棒」というのは、昔、駕籠で人や荷物を運んでいた時、駕籠の上部に通していた一本の棒のことです。これを二人組の駕籠かきが担いで運んでいました。時代劇でおなじみの光景ですね。
前の方を「先棒」「先肩」といい、後ろを「後棒」「後肩」と言いました。「片棒」というのは、どちらか一方のことです。ちなみに、いっしょに担いでくれる相手を「相棒」と呼びました。「相棒」の語源はここからきているんですね。
話は戻りますが、「片棒を担ぐ」というのは、「先棒」でも「後棒」でも、どっちかを担ぐということで、悪いことをする時に使い、相棒もまた同じだけ悪いやつってことになります。
ところが「お先棒を担ぐ」となると、担いでいるのは「先棒」です。これは相棒と一緒に悪事を働くという意味ではなくて、人の言いなりになって、ひょいひょい先棒を担いでしまう。つまり、手先になる、ということです。悪事への加担率は低い方でしょうが、いかにも軽率な感じですよね。
「先棒担ぎ」という言葉もあって、これは「人の手先になって騒ぎまわる者」という意味です。
なにか、物事を深く考えないで、お調子者で、後ろで糸を引いている黒幕の真意などわかってなくて、真っ先に飛び出していって、騒いだあげくに、不始末をやらかすようなすっとこどっこいが頭に浮かぶのですが、皆さんは、どんな人をイメージしましたか?