けんもほろろ

【漢字】けんもほろろ
【読み】けんもほろろ
【意味】人の頼み事を断る。
【例文1】友人が多額のお金を借りに来たが、けんもほろろに断る。
【例文2】時と場合にもよりけんもほろろだ。
【例文3】無理なお願いでけんもほろろ。

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「けんもほろろ」は経験したくない言葉。

「けんもほろろ」という言葉は学生時代に経験しました。
私は大学1年生の時に教養学部で授業を受けていて、順調に単位を獲得していました。2年生の前期に入ってから専門学部の授業が4科目あり、その日が火曜日でした。
火曜日はアルバイトをお昼から入れていたこともあり、2科目しか受けることができませんでした。そして前期の試験が終わって、その専門学部の授業のひとつは単位が取れましたが、もう一つは取ることができませんでした。教養学部の単位はすべて取っていたのでその時は進級ができると思っていました。しかし現実は専門学部の4科目のうち、2科目の単位を取得しないと進級ができないという決まりがあったのです。
そして慌てた私は落とした科目の教授の部屋に直談判に行きました。しかしそこでは教授の部屋に入ることすら許されませんでした。進級できないということは1年間の留年を意味します。せっかく大学に浪人せずに入学できたのに、留年すると親からの仕送りもストップする可能性があります。
再度、教授の部屋に行きました。
そして教授は「駄目なものは駄目!」の一言でした。
「けんもほろろ」という言葉を実感した瞬間でした。

今から思えばあのことがあるから、社会で働きだして「けんもほろろ」な出来事に打ち勝つことができたかもしれません。
でも本当は経験したくない言葉ですね。

ときにはけんもほろろな態度をとって良いでしょう

人から頼みごとをされた際、けんもほろろな態度をとってしまうことも、ときにはあるでしょう。イライラしているときや焦っているときに他人から頼みごとをされても、快く引き受けるのは難しいと思います。
ですが相手の頼みごとを冷たい姿勢で断ると、あとあと冷静になったときに思い返して、相手に悪いことをしたと後悔する人も多いことでしょう。とは言えどんな頼みごとに対しても、いつも快く引き受けた方が良いとは決して思えません。なぜならいつも何でもかんでも頼みごとを引き受けていると、それがストレスとなって、心身に悪影響を及ぼす可能性があるからです。こうなってしまうと、頼みごとを引き受け過ぎた過去の自分を叱咤したくなるかもしれませんし、周りの人だって頼みごとをしすぎてしまったと後悔することになるかもしれません。ですからどうしても無理なときは、たとえ冷たい態度になってしまっても、相手の頼みごとを断る勇気が必要と考えられます。
しかし相手の頼みごとを冷たい態度で断った後は、きちんと相手の気持ちをフォローすることも大事です。でなければ相手との関係が悪くなってしまう恐れがありますからね。頼みごとをしてきた相手に、断った理由を述べて詫びを入れれば、相手も理解してくれるでしょう。