顔を貸す

【漢字】顔を貸す
【読み】かおをかす
【意味】人から頼まれて人に会う。人前に出る。
【例文1】ちょっと顔を貸してくれない。
【例文2】後援会に顔を貸す。
【例文3】ゲストとして顔を貸す。

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「顔を貸す」方法を上手く使った土方歳三

「顔を貸す」とは「頼まれて人に会ったり、人前に出たりすること」です。よくテレビで見かけるのは地方選挙の応援演説に、支持政党の政治家が、その選挙区まで足を運び、候補者のために「顔を貸す」場面です。また、落語や時代劇でも「顔を貸せ」というセリフを聴きますが、大抵の場合、不穏な事件が起こりそうなときですよね。落語では店子が何か問題を起こし、大家さんが出てきて事を納める時に使われる言葉です。この「顔を貸す」行為は結構効き目のあることで、かの新選組でも、同じ志を持った者同志の集団であったにもかかわらず、まとめ役でしかなかった近藤勇が他の者を手下のように扱うという行動が散見され、それを問題視した土方歳三が、郷里の後援者に手紙を出し、講演会の人が京都に上洛した折に話しあいの場を設けて、近藤勇をたしなめてもらっています。これが近藤勇にも効果があったのでしょう、鬼の副長と呼ばれた土方歳三は、大事な場面において時々、この方法を使っています。お金の貸し借りにおいてもめた商家などにも、経理担当者に任せるのではなく、自分と局長の近藤勇の二人で出向き、事を納めています。しかし、近藤勇が勤皇方(官軍)に捕縛された時にも支援者の中でも有力者に頼みますが、努力の甲斐なく斬首になってしまいました。